咲妃みゆインタビュー「グラウンドホッグ・デー」を通して考える“生きる”ということ
──では、もしフィルと同じく、同じ1日を繰り返してしまう立場だったらどんなことをしますか? 「私は毎日全然違うことをする気がします。できる限り挑戦して、失敗も喜ばしい発見も、とにかく新しい出会いをすごく求めると思います。早起きは得意じゃないんですけど、もしかしたら頑張って朝活をしちゃう日もあるかもしれないですね(笑)。毎日1時間ずつ目覚ましを早めて起きてみるのもいいかもしれない!」 ――グラウンドホッグ・デーは、冬眠から目覚めた大きなリスの一種・ウッドチャックの動きで春の到来を予想するお天気占いの行事ですが、咲妃さんはこの占いのように「これがこうなったらこうなる」という、験担ぎのようなことを考えることはありますか? 「普段通る駅までの道に長ーい信号があるんですけど、歩くスピードを調節しないと、長時間待つことになるんです。その道を全力疾走せずに心地いいペースで歩いて行って、すっと渡れたらもう! 『今日は絶対いいことある!』なんて思うかもしれないです(笑)。小さな“うれしい”が不意に訪れた時に、“今日はいい日”って勝手に脳内で転換されるという、幸せな思考回路を持っています(笑)」 ――近年は「マチルダ」(23年)や「カム フロム アウェイ」(24年)などの話題のミュージカルから、唐十郎戯曲の舞台「少女都市からの呼び声」(23年)、別役実の童話が原作の音楽劇「空中ブランコのりのキキ」(24年)など、実にさまざまな作品に出演。改めて、多彩な劇世界に身を置いた経験はいかがでしたか? 「“演劇には無限の彩りがあるんだな”と感じましたし、たくさんの新たな出会いがあり、ワクワクしながら生きられることがとてもありがたいと思っています。経験を積むことによって『じゃあ今度はこんな挑戦をしてみたい』という思いも湧き上がってきて。例え達成できなくとも、やりたい気持ちがあるだけで身も心も元気になり、自然と体調も崩さなくなるんですよね」