G1全日本選抜競輪で復調の兆し見せた平原康多「闘争本能のスイッチ」入った先輩からの一言明かす
netkeirin 平原康多連載コラム「勝ちペダル」
2024年最初のGI「全日本選抜競輪」が終了しました。平原康多選手は二次予選で敗退したものの、回復の兆しを感じさせる動きが見られました。ここまでの戦いの中で平原選手が感じたものとは? 別線で輝きを放った選手のことや、あの選手の失格についても持論を語ってくれました。</p></div>
◆諸橋愛からの喝「レースがお前らしくない」
ーー全日本選抜お疲れ様でした。またレースについて振り返っていただきましょうか。 もうレースの話はいいんじゃないですか? ーー何か面白エピソードがあるとか? う~ん、欠場なしで走り続けているから、おもろいプライベートの話もないんですよね、はははは。 ーーじゃあ、まずは全日本のこと聞かせて下さい。二次予選ですが、森田優弥選手が不発になった直後、自分の体のサイズを無視したとんでもないコース入っていきましたね。 この状態でもこれぐらいは戦えるのか、という手応えはありました。練習で足に力が入れられなかった時期とは違って、痛みでセーブしていたものが解除されたような感覚はありましたよ。 ーー最終日は感情がレースに出ていたように思います。 元々の闘争本能のスイッチが入ったんでしょう。きっかけになることがあったんですよ。
ーーおお! ぜひ教えて下さい。 昨年末にメグさん(諸橋愛)と食事する機会があったんです。その時「レースがお前らしくない。気持ちで戦えていないぞ」とはっきり言われたんです。自分でも分かっていたことですけど、こうもはっきり言ってもらえたことがありがたかったですね。 ーー最近では平原選手に物申せる選手も少なくなったでしょう。 元々そんなに周りから言われる方ではないんですけど。メグさんの場合はヤンキーの先輩に言われたような、ははは。 ーー諸橋選手のような“ガチ勢”の言葉は強烈ですね。 まだやりたくても出来ないことはあるにしても、1つスイッチが入った感覚はありました。こういう人を大切にしなきゃいけないなとつくづく感じました。 ーー3日目の特選で坂井洋選手のまくりを差したのもそうですが、確実に足は戻ってきているのでは? 色々な人に経験や治療法も教えてもらったし、良くはなっています。 ーーいつごろにどうなるという見通しは立っているのですか? 昨年はその見通しがことごとく外れたんですよ。イメージと違って悪化したりの繰り返しでしたから。だから、はっきりしたメドは立っていません。見えない道を探り探り作っていってる作業ですね。 ーーでも、期待している部分はありますよね。 模索した結果、元にいた道に戻れたらいいですよね。痛みでセーブしてしまっているだけで、年齢的にパワーが落ちたなんて感覚はまったくないんで。 ーー同じように腰の痛み、足のしびれと戦っている成田和也選手も全日本では相変わらず熱い走りをしていました。 求められていることが分かっているし、出場している以上は全力を尽くす。プロですよね。すごい選手だと思います。