G1全日本選抜競輪で復調の兆し見せた平原康多「闘争本能のスイッチ」入った先輩からの一言明かす
◆北井佑季の練習量は「ウソでしょ!?」ってレベル
ーー他にもここまでですごいと感じた選手はいましたか? 今年の清水(裕友)はいいですね。大宮記念(東日本発祥倉茂記念杯)では肌で感じました。ファン目線で言えば、清水、深谷(知広)、そして北井(佑季)でしょう。 ーー岐阜での北井選手には度肝を抜かれました。特に二次予選は潰し合いみたいなすごいメンバーで押し切りました。 あれを見た時には(北井の優勝も)あるなと思いました。 ーー1月の平塚FIで対戦していますよね。 あの時すでにやばかったですね。僕もたまに立川で練習させてもらうことがあるので、北井はアマチュアの時から見ていたんですよ。 ーーすごい練習量なんですよね? アマ時代に師匠の高木(隆弘)さんにシゴかれて、それが彼の練習の根本になっているんです。普通にバンクで練習した後にやる電動ローラーの量なんて、ウソでしょ?ってレベルですよ。それぐらい練習しないと強くなれないという考えがベースにあるだろうし、今はシゴキではなく、自主的にやっているはずです。1日練習しないと不安になるんじゃないですかね。 ーー接点はあるんですか? 本人とは会えばよく喋るし、本当に頑張っているなと思います。
◆新田祐大の3回目の早期追い抜きのうち2回は…
ーー他には何か気になったことはありますか? 最終日に新田(祐大)の失格あったじゃないですか? ーーそこに触れますか(笑)? 誘導員の早期追い抜きが3度目って記事にありましたよね? ーーええ。過去には前橋で行われた高松宮記念杯とグランプリでしたね。 それ、2回とも僕が絡んでいるんですよ。 ーーああ! そう言われてみれば… そうです、そうです。だから、今回も帰りに「慣れてるんだろ、また強くなって帰って来いよ」と声をかけました。 ーー慣れてるんだろは、平原選手にしか言えないブラックジョークですね… 最初が宮記念杯の青龍賞だったと思います。お互いにラインの先頭で。その頃のルールだと失格になるのは33の残り3周だったんです。だからめったにない事例でした。処分も今みたいに重くはなかったんですよ。 ーー現行の2周(400バンクの場合)になってから事例は格段に増えました。 今の競輪は2周もがき合うのが当たり前になっているし、誘導のペースも速い。ちょうどせめぎ合いのポイントだから発生しやすいんでしょう。 ーー昔と今のレースで明確な違いはどこですか? 車番の有利、不利が出過ぎているのが今ですね。以前のルールなら不利を覆せたものが、今は難しくなっています。勝ちたいからこそ頑張るポイントなので、GIでもこの失格は起こり得るものだと思います。