「おやまにきませんか。かきもあります。」投稿サイトで話題のホラーモキュメンタリー 15万部を突破した書籍版の魅力[文芸書ベストセラー]
3月19日トーハンの週間ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『風の中に立て -伊集院静のことば- 大人の流儀名言集』が獲得した。 第2位は『板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh』。第3位は『成瀬は天下を取りにいく』となった。 【画像を見る】怖すぎる電車内ドアステッカー広告が話題 「(K)はね お嫁さんになったの」『近畿地方のある場所について』コミック版のぞっとするシーン 4位以下で注目は9位にランクインした『近畿地方のある場所について』。KADOKAWAの運営する小説投稿サイト「カクヨム」に投稿されたモキュメンタリー小説の書籍版。作者自身であるライターの「背筋」による語りや、雑誌記事、インタビュー、ネット掲示板からの抜粋などで構成されており、それらの資料を読み進めるうちに次第に怪異の正体が明らかになってくる。 作者の背筋さんはインタビューで《元々は友達を楽しませるために書いた短編だったんです。それが好評だったので“続きを書いてみよう”ということに》と執筆の経緯を語る。また投稿サイトで連載している間は読者のコメントや考察が嬉しかったと語る。書籍版は大幅な加筆がなされている他、袋とじになった資料やイメージ画像も掲載されており、《ウェブ連載が書籍になったことで、リアルな質量を持った“呪物感”が出た気がします》と本ならではの魅力を解説している。現在15万部を突破し、小説第二弾を準備中だという。また雑誌「月刊コミック電撃大王」やマンガサイト「カドコミ」ではコミック版も連載されている。
1位『風の中に立て -伊集院静のことば- 大人の流儀名言集』伊集院静[著](講談社) 2023年11月24日、作家の伊集院静さんが永眠されました。交友関係は文壇や芸能界、スポーツ界と幅広く、多くの人に愛されました。数々の名小説を残した作家でありながら、作詞家としても活躍、『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』の名曲を手掛けました。酒とギャンブルを愛し、ゴルフの腕前も一流。銀座通いも有名で、女性にも男性にもモテました。そんな伊集院さんは生前、エッセイの中でたくさんの言葉を残しています。 「酒の良し悪しは、呑み手の心情にある」「人生というものは総じて割に合わないものだ」「理屈は、やることをやった後での無駄口の類いのものだ」「さよならも力を与えてくれる」ーー。本書では伊集院さんが、生と死、冠婚葬祭での作法、大人の遊び方・働き方について語った言葉の数々を収録しました。その言葉にはユーモアがありながら、その裏側には人間を見つめる深い眼差しがあります。伊集院さんの言葉が、生活のさまざまな局面で、きっと人生の支えとなるはずです。(講談社ウェブサイトより)