安青錦 関大で化粧まわし贈呈式 ウクライナから来日後に精進した思い出の場所で活躍を誓う
ウクライナ出身の新十両力士・安青錦(20=安治川部屋)が5日、大阪府吹田市の関大を訪れ、化粧まわしの贈呈式に出席した。 安青錦は2022年2月のロシアによる侵攻後、旧知の間柄だった関大相撲部主将で現在コーチの山中新大さん(25)を頼って来日。山中さんの神戸市内の自宅に下宿しながら相撲部の道場などで稽古に励み、昨年秋場所で初土俵を踏んだ。 「素敵な化粧まわしをありがとうございます。関大の方には感謝の気持ちで一杯です。11月場所では優勝を目指して頑張っていきたい」 憧れの力士に挙げる平幕・若隆景(29)が所属する荒汐部屋や浅香山部屋へ出稽古して九州場所(10日初日・福岡国際センター)に備える。初場所の尊富士(25)=伊勢ケ浜部屋=以来となる、新十両優勝への意欲も語った。 練習生として通った関大の稽古場は、7月の名古屋場所後以来という。5日間ほど滞在して学生と稽古した。 「ウクライナではマットの土俵だった。ここは土の土俵で、初めて稽古したときは足の裏の皮がめくれた」。思い出にひたる安青錦に対し、山中さんは「立派になって帰ってきてくれた。大相撲界を引っ張る力士になってほしい」と期待を語った。19年10月、堺市であった世界選手権と世界ジュニア選手権で出会って以来交流は5年に及ぶ。 「シンプルで好き」。紺地に校章をかたどった、自身3本目となる化粧まわし。安青錦は九州場所中の十両土俵入りでお披露目の予定と明かした。