甲子園優勝投手・中崎琉生(京都国際)がU-18日本代表でさらに進化!大学代表を手玉に取った“魔球”とは!?<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>
今年の甲子園優勝投手となった中崎琉生投手(京都国際)。この夏の甲子園では31回を投げ、35奪三振、5失点という投球をみせ、U-18日本代表入りした。この代表で中崎は甲子園以上の投球を見せている。 【動画】京都国際の練習に密着!強さの秘密がここにある! 28日、大学代表との壮行試合で登板した中崎は、ストレートが走っていた。3回まで投げて1失点。最速144キロを計測し、何度も140キロ台を叩き出していた。中崎のストレートの球質は打者の手元でぴゅっと伸びてくる球質で、大学生相手にも空振りを奪える。投球フォームも力みがない。足を上げてからリリースに入るまでの動きが滑らかで、剛速球を投げてやろうという欲がないので、動作に狂いが生じることなく、いつでも安定した投球フォームを投げることができる。 この試合では、大学生、高校生含めて14人の投手が投げた。どの投手も一流。それぞれに個性が見られたが、中崎の投球フォームの技術力の高さは大学生に負けていなかった。それに加えてスライダー、チェンジアップ、カーブの精度も高く、いつでもストライクが取れる。 今回の投球で自信をつけたのが、左打者へのインコースだ。 「左バッターのインコースをまっすぐとチェンジアップで攻めていきましたが、うまく投げられた。海外の打者への生命線になると思う。マウンドも(海外に)似ているし、いい収穫になった。次につながるマウンドだったと思う」 熊谷俊乃介捕手(関東一)と話し合い、インコースで揺さぶっていきながら、高めへのストレートで攻める配球を行った。高校野球と比べて、ゾーンの狭さを感じながらも、その分、直球の強さを求めて、打者を封じた。強いボールを投げたいと思うと、力んでしまうが、力まず投げられるところが中崎の強みだ。 小倉全由監督も「先発として期待できる」と高評価した。アジア大会ではエース格としての活躍が期待できるだろう。 今後の進路としては大学野球に進んで4年後のプロ入りを目指すという。順調にいけば、3、4年後には大学代表を狙える投手になるのではないか。 中崎は今の期間について「とにかく楽しい!甲子園での疲れはもうないです」と語る。このマインドこそ活躍の要因だろう。どのステージに進んでもこのマインドを持ち続けてほしい。 <中崎琉生 なかざき・るい> 小学時代:高木少年野球団 中学時代:関メディベースボール学院中等部 今朝丸裕喜(報徳学園)と同期 京都国際では1年秋からベンチ入り 1年秋の近畿大会では智辯和歌山戦で先発 2年春の近畿大会では金光大阪戦で2回無失点 2年秋の近畿大会では2試合連続完封でベスト4に導く 3年選抜では青森山田戦で4失点完投負け 3年近畿大会では準決勝の天理戦では9回途中まで投げて1失点の好投で勝利 3年夏の京都大会では29回を投げ、4失点 3年夏の甲子園では31回を投げ35奪三振