五回、遊ゴロに倒れたドジャース・大谷翔平＝トゥルーイスト・パーク（撮影・水島啓輔)

ブレーブス0－9ドジャース（16日、アトランタ＝丹羽政善通信員）米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（30）がブレーブス戦に「1番・DH」で出場し、4打数無安打ながら2打点を挙げ、2004年の松井秀喜（ヤンキース）に並ぶ日本選手2位のシーズン108打点とした。ブレーブス4連戦で本塁打、盗塁とも上積みできなかったが、17日（同18日）からは昨年3月にワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で世界一に輝いた舞台、マイアミのローンデポ・パークでマーリンズとの3連戦に臨む。 【写真】ベンチ内でおどけるドジャース・大谷翔平 期待されたアーチを架けられず無安打に終わったが、大谷は2打点を挙げて勝利を引き寄せた。 2―0の五回1死一、三塁では遊ゴロで併殺を阻止して追加点をもたらすと、七回1死満塁では二ゴロが野選となり三塁走者が生還。ブレーブスとの4連戦を2連敗後に2連勝としたロバーツ監督は「翔平が勝利に貢献してくれた。やはり、彼の存在は大きい」と笑顔だった。 大谷は「47本塁打、48盗塁」で今回の4連戦を迎えたが、本塁打、盗塁とも上積みできず、前人未到の「50本塁打、50盗塁」に近づくことはできなかった。それでも2004年の松井秀喜（ヤンキース）と並ぶ日本選手歴代2位のシーズン108打点とし、ナ・リーグトップのアダメズ（ブルワーズ）との差を1に縮めた。 得点圏打率は・228と開幕から伸び悩むが、エンゼルス時代の21年にマークしたキャリアハイの100打点を既に更新している。シーズンでは116打点ペース。05年に松井秀喜がマークした日本選手のシーズン最多打点記録に並ぶ数字だ。 世界一に輝いた地で偉業達成を近づけたい。17日（日本時間18日）からはマーリンズの本拠地、フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで3連戦に臨む。昨春のWBCで3大会ぶり3度目の優勝を果たして以来、公式戦では2年ぶりのプレーになる。 舞台を日本から米国へ移し、初戦となったWBC準決勝のメキシコ戦では、1点を追う九回にヘルメットを投げ捨てる激走で二塁打を放ち、村上宗隆（ヤクルト）のサヨナラ打を呼び込んだ。「（相手選手に）憧れるのをやめましょう」と選手を鼓舞して臨んだ米国との決勝はDHで先発出場し、九回にクローザーとして登板。ムーキー・ベッツを二ゴロ併殺打、マイク・トラウトを空振り三振に仕留め、歓喜の輪の中心に立った。 12試合を残し、「50－50」まで3本塁打、2盗塁。ブレーブスは30球団中2位のチーム防御率3・55を誇ったが、マーリンズのチーム防御率4・70は28位。対戦相手に比較的恵まれ、マイアミで達成される可能性は十分にある。ローンデポ・パークでアーチを放てば30球場目。本拠地で戦った5月6日の同カードでは1本塁打を放っている。