マクドナルド、多様性・公平性の目標廃止 トランプ氏の姿勢も背景に
米国の外食大手マクドナルドは6日、多様性や公平性の確保に向けた目標を廃止すると発表した。米企業の間では、DEI(多様性、公平性、包摂性)の取り組みが縮小していて、保守系の活動家らの圧力や、トランプ次期政権がDEIを否定する姿勢を見せていることが背景にある。 【写真】マクドナルドの看板。2024年3月、イリノイ州=AP マクドナルドはこれまで、2025年までに世界で管理職に占める女性比率を45%、人種的・性的少数者の比率を30%に引き上げることなどを掲げていたが、数値目標を取りやめる。外部機関によるこうした取り組みの調査への参加もやめるという。 こうした流れは、マクドナルドだけにとどまらない。小売りのウォルマートや二輪車のハーレーダビッドソン、自動車のフォード・モーターなど米国の大手企業が近年、次々にDEIの取り組みを停滞させている。日本企業でも、トヨタ自動車が「以前から取り組みの見直しを進めていた」としつつ、米国での一部のイベントの支援を中止。日産自動車も活動方針を見直した。
朝日新聞社