うつ病を見逃さないための注意点【不登校専門クリニックから見た最前線】
◇早期発見と適切な介入
不登校とうつ病の関連性は非常に強く、不登校問題に対処する際には常にうつ病の可能性を考慮に入れる必要があります。早期発見と適切な介入が子どもたちの健全な成長と発達を支える鍵となります。教育関係者、医療関係者、そして家族が協力して、子どもたちを支える包括的なアプローチを取ることが、この複雑な問題に対処する最善の方法であると言えるでしょう。(了)
飯島慶郎(いいじま・よしろう) 精神科医・総合診療医・漢方医・臨床心理士。島根医科大学医学部医学科卒業後、同大学医学部附属病院第三内科、三重大学医学部付属病院総合診療科などを経て、2018年、不登校/こどもと大人の漢方・心療内科 出雲いいじまクリニックを開院。島根大学医学部附属病院にも勤務。 参考文献: [1] Finning K, et al: The association between child and adolescent depression and poor attendance at school: A systematic review and meta-analysis. J Affect Disord. 245:928-938, 2019. [2] Karthika G, Devi MG: School refusal - Psychosocial distress or Psychiatric disorder? Telangana J Psychiatry. 6(1):14-18, 2020. [3] Kearney CA, Bensaheb A: School absenteeism and school refusal behavior: A review and suggestions for school-based health professionals. J Sch Health. 76(1):3-7, 2006. [4] 田中恒彦: 子どもの行動の問題からうつ病に気づく. 精神医学 65(7): 1022-1027, 2023.