ヤクルト3年ぶりVへカギ握る投打の主役 村上宗隆「僕が活躍」奥川恭伸「突っ走る」
「来季の目標を」と渡された色紙に、奥川は「邁進(まいしん)」の二文字を記した。「今まで思った通りに行かなくて悔しい思いをたくさんした。一年間、突っ走るようなシーズンにしたい」と1軍でのシーズン完走を誓う。
21年に9勝を挙げ、リーグ優勝と日本一を支えた。さらなる飛躍を期待された22年、開幕直後に右肘を痛めて長期離脱。23年は足首の捻挫、24年も春季キャンプ終盤に腰痛と相次ぐ故障に泣いてきた。
ようやく1軍に戻ってきたのは昨年6月14日のオリックス戦。約2年ぶりに登板し、5回1失点で実に980日ぶりの勝利を挙げると、人目をはばからずに泣いた。「たかが1勝だったけど、僕にとっては大きなものだった。長いトンネルを抜けた、そんな1年だった」と振り返る。
しかし、夏場に腰痛を再発症。7試合の登板にとどまり、3勝2敗、防御率2・76。シーズン後、球団からは「1軍にいて、ローテーションの中心で回ってもらわないといけない選手。来季は期待している」と奮起を求められた。
それは、今季で高卒6年目となる奥川自身も見据えるところ。登板数は21年(18試合)を超える20試合を掲げ、いままでゆとりを持たせていた登板間隔も中6日を目指す。「だいぶ落ちていた」という平均球速も140キロ後半~150キロまで戻せるよう、現在は肉体改造に励んでいる最中だ。
「投球動作とかみ合えば球速も上がってくると思う。来季は本当に(ローテの)中心として頑張れるように。しっかり鍛えたいです」と奥川。若き2人の完全復活が、チームの命運を握っている。(川峯千尋)
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