日本ラグビー4年後への強化 縮まる強豪国との差 世界で戦える選手増やせ
ラグビーのトップリーグが13日に開幕します。ワールドカップ(W杯)では日本代表が「歴史的3勝」を挙げ、日本中が熱狂。ラグビーが再び大きな注目を集める中での開幕となります。日本ラグビー界は4年後にW杯開催を控え、ラグビー人気の盛り上げと代表チームの強化が必須です。そこで、今大会での快進撃の要因や、4年後に向けて必要な強化について、 現地で解説も務めた東芝ブレイブルーパス総監督でラグビーワールドカップ2019日本代表戦略室室長の薫田真広さんに聞きました。 【動画】五郎丸「W杯で与えた衝撃を国内でも」 トップリーグが13日開幕
今年6月、急激にチーム力が上がる
薫田さんは日本代表の躍進を「日本人の特徴をよく理解した4年間のコーチングの成果」と、「選手自らが考え動く主体性」がもたらした結果だと話します。 「急激にチーム力が上がったのは、今年の6月です。スーパーラグビー組が戻ってきて、代表選手が発表されてから、選手の主体性が明確になりチーム力が上がりました。代表的なシーンが南アフリカ戦のロスタイム、ペナルティを得て『スクラム』を選択したところです。エディ・ジョーンズ・ヘッドコーチはコーチングボックスが壊れるくらい『ショットを狙え』と指示していました。選手の中のリーダーが判断をして勝ち切った。あの試合、勝っていなかったらここまで盛り上がっていなかったでしょう。私は、3勝1敗か0勝4敗だと思っていました。まさか南アフリカに勝つとは思いませんでしたが……」 決勝リーグ進出がなくなった中での第4戦、アメリカ戦に勝利したこともチーム力が上がっている証明だと話します。 「試合の前日、アメリカの練習を見ましたが、かなり気合が入っていました。日本には勝ちたいという思いが強く、直前の南アフリカ戦に主力を温存して日本戦に備えていました。日本チームは自分たちで情報を取ってきて、話し合い、分析をしていました。この試合を勝てたのも、選手中心に動いたからだと思います」(薫田さん)
「世界で一番練習した」日本代表
厳しい練習も話題になりましたが、多くの練習量をこなしたことも大きかったのでしょうか。 「世界で一番練習をやった国だと思います。日本人でなければ耐えられないでしょう。参加20か国中、体も一番小さいです。そういう選手たちがどうやってベスト8を目指すか。セットピースの安定はトレーニングの裏付けだと思います。さらに、予選プールのペナルティが少なかったことも大きいです。規律を守るという『ジャパンウェイ』を出せた結果、3勝できたと思います」(薫田さん)