2025年の米利下げ予想は「3回」に減少か 「24年12月FOMC」の注目点を整理【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
パウエル議長は記者会見で利下げペースの手掛かりを明示せずフリーハンドの確保に努めるとみる
パウエル議長の記者会見では、2025年の利下げペースに関する発言が焦点となりますが、パウエル議長は11月14日の講演で、経済は利下げを急ぐ必要があるというシグナルを発しておらず、慎重な判断が可能で、政策金利の道筋は入手するデータと経済見通しの展開次第である旨を述べています。そのため、恐らく今回も同様の発言を繰り返し、利下げペースに関する手掛かりは示さないとみています。 仮に、パウエル議長から、利下げペースを明確に減速させるコメントが出た場合、米国市場は一時的に長期金利上昇や米ドル高などの反応が予想されます。ただ、トランプ氏の政策が経済に与える影響の見通しにくいなかで、パウエル議長がそのような発言をする可能性は低く、今回は利下げペースに関する手掛かりを明示しないことで、米国経済がどのような方向に進んでも対応できるよう「フリーハンド」の確保に努めると思われます。 (2024年12月12日) ※当レポートの閲覧にあたっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2025年の米利下げ予想は「3回」に減少か 「24年12月FOMC」の注目点を整理【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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