アームのADRが時間外で下落、10-12月売上高見通しが失望誘う
(ブルームバーグ): ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社、アーム・ホールディングスが示した10-12月(第3四半期)の売上高見通しは、投資家の失望を誘う内容となった。同社の米国預託証券(ADR)は6日の時間外取引で一時3%余り下落。
同社の6日発表によると、10-12月売上高は9億2000万-9億7000万ドル(約1420億-1500億円)になる見通し。同レンジの中央値はアナリスト予想の9億5090万ドルを下回る。一部項目を除いた1株利益は32-36セントを見込む。アナリスト予想平均は34セント。
この日の通常取引終了時点で、アーム株は年初から93%上昇している。
昨年の新規株式公開(IPO)以来、同社は人工知能(AI)ブームの恩恵を受けるとの見方を背景に株価が上昇してきた。しかし、アームの設計や基盤技術はエレクトロニクス産業の別の分野、特にスマートフォンでより多く使われており、そこでの需要変動の影響を受けやすい。
7-9月(第2四半期)決算では、売上高は約5%増の8億4400万ドル。アナリスト予想は8億1090万ドルだった。一部項目を除いた1株利益は30セント。ブルームバーグがまとめたアナリストの平均予想は26セントだった。
アームは2025年3月通期の売上高について38億-41億ドルとの予測を維持。レネ・ハース最高経営責任者(CEO)はインタビューでこの見通しについて、「われわれはあまり先走り過ぎないようにしている」と語った。
原題:Arm Gives Tepid Forecast in Sign of Sluggish Chip Demand (1)(抜粋)
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Ian King