気軽な地植えはちょっと待って!《管理に手のかかる庭木》5選。シンボルツリー選びのヒントに
長い時間をかけて、家族とともに育ってゆくシンボルツリー、憧れますよね。お庭や家族のイメージに合わせて、素敵な庭木をお迎えしたいと思っている方も多いと思います。 ◆【写真5枚】思わず我が家のシンボルツリーにしたくなる「サクラ」他、メンテナンスが大変な庭木を紹介します! ところが、憧れのシンボルツリーをいざ育てみたらさぁ大変、トラブル続出になってしまった! というのも実はよくあること。 せっかく植えたのに、繁殖力が強くてどんどん広がってしまったり、成長が速すぎて想定外に大きく育ってしまったり、害虫に悩まされたり、などという事態に直面して戸惑うガーデナーさんも少なくありません。 植える前に、庭木にも色々な性質があることをしっかり調べておきたいものです。今回はメンテナンスが大変な庭木5選を参考価格とともにご紹介します。 そして「それでもこの木をどうしても育てたい!」という方のために、トラブルを避けるためのお手入れの仕方もあわせてお伝えします。ぜひ参考にしてくださいね。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
シンボルツリーにすると「メンテナンスが大変な庭木」5選
・サクラ ・オリーブ ・シマトネリコ ・ゲッケイジュ ・ツバキ&サザンカ どれも人気の庭木では? と思われるかもしれませんが、「害虫発生」「強い繁殖力」「育ちすぎ」などのマイナス面を持ち合わせていることをしっかり知っておきましょう。 ●【メンテナンスが大変な庭木 その1】サクラ 春爛漫、満開の季節は大勢の人がお花見に出かけるほど絶大な人気を誇るサクラ。お庭にあれば家の中からも愛でることができるし、知り合いにでも自慢できるし、ぜひ植えたいと考える方もいらっしゃるでしょう。 ですが、皆さんご存じの通り、サクラは花を咲かせたあとハラハラと散りますよね。その花びらのお掃除はなかなか大変です。 また、落葉性であることも意外と忘れがち。自分の家だけならまだしも、風に乗って飛んでいったたくさんの落ち葉や花びらがご近所にもご迷惑をかけてしまう可能性があります。 また実は病虫害が多いというデメリットも。特に害虫は集団化する前にきちんと駆除できるようにしておかねばなりません。 どうしても植えたい場合は、個人でメンテナンスできるよう樹高があまり大きくならないものを選びましょう。落葉期の剪定や病虫害対策もしっかり行うようにしましょう。 ※参考価格:550~2500円前後(3~3.5号ポット苗) ●【メンテナンスが大変な庭木 その2】オリーブ シュッとした細長い葉がスタイリッシュな樹形が人気のオリーブ。旧約聖書にも登場し、古くから人々と関わりのある常緑中低木です。 「幸せを呼ぶ木」といわれているオリーブですが、きちんとお手入れをしていないと病虫害も呼び寄せてしまうことを忘れてはなりません。 害虫の影響、水やりにより根腐れなどで根がダメージを受けてしまうと、いっせいに落葉してしまうこともあるので注意が必要です。 成長が速いのもメリットのように思われますが、こまめな剪定が必要になります。伸びたらカットすればよいと安易に考えていると、キレイな樹形を保てなくなってしまうばかりか、結実しなくなってしまいます。 結実させたい場合は異なる品種を植える必要があることも覚えておきましょう。日当たりのよい広めの場所できちんとメンテナンスして育ててください。 ※参考価格:3000~8000円(1メートル苗木) ●【メンテナンスが大変な庭木 その3】シマトネリコ ツヤのある小さな葉がたくさん茂り、お家の目隠しにもなってくれるシマトネリコ。ふわふわとした白い房のような花もオシャレで人気があります。 このシマトネリコ、“高木”に分類されるのはご存知でしょうか。枝の伸びがよく、成熟すると15メートルほどの大木になるものも。 公園や街路樹などで見られるものは適正に剪定されていますが、素人の場合は育ちすぎて手に負えなくなってしまうことも少なくありません。 葉の多さから、育つと日陰が多くなり、ほかの植物に影響してしまうこともあります。お庭の広さを考え、どこに植えて育てていくかなども事前にシュミレーションしておくとよいでしょう。 雌雄異株なので、植える場合は雄株がオススメ。雌株の場合は花を楽しんだ後は実がつかないように剪定を忘れないようにしましょう。 ※参考価格:350~2000円前後(3~3.5号ポット苗) ●【メンテナンスが大変な庭木 その4】ゲッケイジュ(ローレル、ローリエ) 古代から愛され、神聖な木とされてきたゲッケイジュ。かぐわしい葉はハーブとしておなじみで煮込み料理などによく利用されていますね。 これも雌雄異株ですが、日本で見られるのは大半が雄株です。強健で日陰でもよく育つため、地植えすると成長の速さに驚くことでしょう。縦にすくすく伸びていくので、樹形を保つためには剪定必須です。 風通しが悪い場所などではカイガラムシがつきやすいことも覚えておきましょう。カイガラムシの排せつ物が葉などに堆積すると、黒いすす状のカビが発生し株を弱らせる原因になってしまいます。 厳寒期でなければ剪定できますので、必要に応じて刈り込みや切り戻しを怠らないようにしましょう。枝を間引いて風通しをよくするお手入れも必須です。 ※参考価格:1万~1万5000円前後(約1~1.5メートル、苗木) ●【メンテナンスが大変な庭木 その3】ツバキ&サザンカ 風が冷たい冬の時季に可憐な花を健気に咲かせるツバキやサザンカ。和風なイメージがありますが、品種が豊富なのでなかには洋風な雰囲気のものもあります。 家の目隠しや生け垣としてよく見られるこれらの花木ですが、気をつけなければならないのが害虫被害です。特に厄介なのがチャドクガ。幼虫が葉を食べてしまうだけでなく、その毛が皮膚に触れるとかぶれて強いかゆみを生じます。 ほったらかしにしてしまって害虫が大発生したら大変なことになるので、日頃からこまめに様子を見ながらお世話してください。もし見つけてしまった場合は殺虫剤を散布しましょう。 ※ツバキ参考価格:1000~1200円前後(3~3.5号ポット苗)