「冬囲い」心も温まるように 城の庭園に造園業者らが伝統の技で
長野県諏訪市の高島公園
長野県諏訪市高島の高島公園で16日、本格的な冬の到来に合わせ、樹木を雪や霜から園内の樹木を守る「冬囲い」の作業が行われた。諏訪造園業組合の組合員らが伝統の技を用いて、わらで編んだ「わらぼっち」をかぶせたり、雪の重みで枝が折れないよう雪づりを取り付けたりした。 【写真】高島公園内のアカマツに施された「雪づり」 高島城が復元された1970(昭和45)年以降、高島公園を管理する市が毎年この時季に冬囲いをしている。作業は市内の造園業者らでつくる諏訪造園業組合が担う。
高さ8メートルの「雪づり」も
この日は組合員ら14人が100個ほどのわらぼっちを作り、サツキやツツジの上に取り付けた。高さ約8メートルの雪づりをアカマツやイチイの木々に設置。木の幹に沿って立てた支柱から伸びる縄が放射状を描くようにバランス良く枝に結んでいった。 この日は市役所や諏訪市文化センターでも冬囲い。諏訪造園業組合の金子修平組合長(63)は「先輩の職人たちが築き上げた技でうまく仕上がった。見る人たちの心も温まると良い」と話していた。