リブワーク、高強度の木材住宅を1月発売 帝人(東京)開発の建築材採用 柱、壁減らし、広い空間確保
住宅メーカーのLib Work(リブワーク、山鹿市)は12日、高強度の建築材を使った木造住宅を、2025年1月に発売すると発表した。建築材は、総合化学メーカーの帝人(東京)が炭素繊維と国産スギ材を組み合わせて開発。柱や壁が少ない、開放的な空間を確保できる特長があるという。 熊本の経済ニュース
リブワークが発売するのは、平屋の「LIVELY VILLA Noki」(ライブリーヴィラノキ)。屋根を支える構造材(垂木[たるき])に、プラスチックで固めた炭素繊維を挟んだスギの集成材を使う。通常のスギ材に比べ2倍の強度があり、軒下に柱を入れる必要がないとしている。 住宅業界では近年、柱や壁を極力減らして空間利用の自由度を高めたいというニーズが強まっている。リブワークは23年に帝人とパートナーシップ契約を結び、同社の技術を活用した住宅展開を検討していた。 強度不足から、住宅の構造材には不向きとされてきた国産スギ材の活用を広げる狙いもある。 主な販売先として、暮らしを楽しむ「スローライフ」を志向する人を想定。25年4月に西原村と福岡県糸島市にモデルハウスを開設し、30年までに全国で千棟の販売を目指す。 東京都内で開いた発表会で、リブワークの瀬口力社長は「炭素繊維を組み合わせた建築材は、木材利用を促せる魅力的な素材。平屋住宅以外への活用も考えたい」と話した。(中尾有希)