人生が回り始めた【私のダウンサイジングストーリー】夫婦と猫2匹の日常を綴るVlogが人気のasakoさん
「空間以上に心の中がすっきりしていくことを、はっきりと感じました。ものが多いと、管理に手間がかかります。ホコリを払ったり、必要なものを取り出すために移動させたり。ものの数だけ動作も増え、その積み重ねが暮らしを重たくする“モヤモヤ”になっていたのだとわかったんです」 思い立って1カ月、生活は一変。苦手だった掃除は、格段にラクに。ものが少ないからホコリを払う手間も減り、床が散らかっていないので、ほうきがけも実に簡単なのです。「明日こそはしなければ」と気が進まない家事の筆頭だったはずなのに、手間がかからないなら話は別。気軽に取りかかるようになりました。結果、家の中はいつもピカピカ、という好循環です。
▶余分なものは置かないシンプルな寝室 寝室は体も心も休める場所だから、余分なものは置かずに。色も極力少なくし、静かな空間作りを心がける。寝具は毎週日曜にすべて洗濯するルーティン。
▶飾るのは自然素材のアイテムで 飾るのは本当に好きなものだけ。部屋が心地よく整ってくると、手に取るものも自然素材の民芸品など穏やかな質感のアイテムが多くなった。
▶器も台所道具もかなりの数を手放しました 器も台所道具もかなりの数を手放し、ぴったりの収納棚を夫がDIY。それでも取り出しづらくなったら、ものが増え始めている合図。「器は愛着があるため手放しづらいので、思い入れは一度忘れ、『最近、本当に使っているか?』を基準に見直します」 ものには、たとえ小さくても管理の手間がかかります。そこに“ある”というだけで、気持ちに何かしらの重しを与えるのです。多くを手放した結果、その重しから解放されたasakoさん。驚いたのは、心のありようの変化です。 「ものだけでなく、感情も上手に手放せるようになりました。以前は嫌なことがあると長く引きずってしまうタイプだったのですが、そんなマイナスの感情もさっと手放せるようになったんです。解決するのではなく、手放す。家の中と同様、モヤモヤしたものをため込むことを心の中でもやめられたという感覚。家の様子と心がつながっていると、実感しました」 思えば、YouTube動画を投稿し始めた時期はダウンサイジングを始めた頃と一致しています。 「ものを手放す前には、とても挑戦できなかったはず。それができたのは、ものを減らすことで気持ちが軽くなっていたから。新しいことを始めるにも気負うことなく、自然に踏み出せたように思います」 ムダなものがない。すっきりとした空間。それでもasakoさんは、ものの見直しを続けます。 「人はどんどん変わっていくから、その時々で本当に必要なものも変わります。いつでも今の自分にしっくりくるものだけに囲まれて、暮らしていきたいと思っています」──asakoさん