WP紙、20万人超が購読解約 ハリス氏支持見送り受け=米報道
Juby Babu [28日 ロイター] - 米公共ラジオ放送NPRは、米紙ワシントン・ポスト(WP)が大統領選で民主党のハリス副大統領への支持表明を見送ったことを受け、28日正午までに20万人以上が同紙のデジタル購読を解約したと報じた。 全ての解約が直ちに反映されるわけではないが、紙媒体も含めた同紙の有料購読者数250万人の約8%に相当するという。 NPRは複数のコラムニストがWPを去ったとも伝えた。同紙は富豪のジェフ・ベゾス氏が所有する。 同紙はロイターの取材に対しコメントを控えた。 WPのウィリアム・ルイス最高経営責任者(CEO)兼発行人は25日、今年の米大統領選で特定候補を支持しない意向を表明。「大統領候補を支持しないという原点に戻る」とし、今後の大統領選でも支持表明をしない方針を明らかにした。 約20人のコラムニストはWPのウェブサイトに掲載した意見記事で「大統領選で支持表明をしないWPの決定は大きな間違いだ」とし、「(WPの)基本的な編集の信念を放棄するものだ」と批判した。 NPRによると、WPのウェブサイトには、アマゾン・ドット・コムやブルーオリジンの創業者であるベゾス氏を批判するメッセージが多く寄せられた。 ベゾス氏は28日遅くに寄稿した意見記事の中で「大半の人はメディアが偏っていると信じている」と述べ、WPや他紙は信頼性を高める必要があると指摘した。 今回の決定についてどの候補者にも知らせたり相談したりしていないとし、「何の見返りもなかった」と説明。共和党の大統領候補であるトランプ氏とブルーオリジンCEOとの同日の会談と今回の決定には何の関係もないと語った。 「支持表明は選挙の結果を左右するものではない」とし、「支持表明が実際にもたらすのは、偏見、つまり非独立性という認識だ。支持表明を止めることは主義に基づく決断であり正しいことだ」強調した。