佐々木朗希がかつての師匠と“疎遠”に?千葉ロッテとの契約交渉が長引く「本当の理由」
千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(22)がプロ入り後、初めて契約更改を年明けに持ち越した。球団に対してポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦の意向を伝えており、早ければ’24年のシーズン終了後にも米国に渡る可能性が浮上している。 【体操界の女王とも…写真あり】「カネもらいに来たの?」巨人・坂本勇人「裏切りのベッド写真」 スポーツ紙などの報道によるとロッテ・高坂俊介球団社長が1月4日、「私の立場ではコメントを差し控えたい」と前置きしたうえで「活躍した選手がメジャー挑戦することについては、球団として後押ししたいという考え方は変わっていない」と一定の理解を示したのだ。ただ、サインしていない理由はそれだけではないのだという。千葉ロッテOBはこう明かす。 「朗希(佐々木)の契約交渉が越年になったのは、球団に対して伝えたメジャー挑戦の意向について今回何らかの確約をとりたいのだと思います。昨年は3月のワールドベースボールクラシック(WBC)で世界一に貢献しましたが、7月に左わき腹を痛めて一時離脱したのでロッテに対する貢献度は100点満点とは言えない。同じくロッテからポスティングでメジャーに行った西岡剛が8年目で行ったときより3年早く『まだ早い』という意見はありますが、投手コーチ時代には自分を守ってくれた吉井理人監督(58)に対する気持ちが離れてしまっていることも影響しているんです」 佐々木と吉井監督。かつては“蜜月”とも言われた師弟関係に亀裂が入っているという。佐々木が契約を保留したからといって、吉井監督が退任するわけではないが、2人の間にいったい何があったのか。 今の佐々木があるのは、プロ入り後に投手コーチとして佐々木の体の成長と練習量のサジ加減をしてきた吉井監督の力によるものが大きいだろう。佐々木が入団した’20年、井口資仁・前監督のもとで一軍投手コーチをつとめた吉井氏は、佐々木が1試合も投げなくても、一軍に帯同させた。一部で「特別扱い」を疑問視する声があっても、佐々木を一軍の先発ローテーションを担う投手の調整法を間近で見られる環境に置き、体に負担の掛かりにくい投球フォームを固めることに相当の時間を割いたのだ。 その結果、佐々木は2年目の’21年から頭角を現しはじめ、クライマックスシリーズ(以下、CS)のファーストステージ・楽天戦で第1戦の先発に抜擢され、6回10奪三振、1失点と初戦勝利に貢献した。さらに入団3年目の’22年4月の完全試合達成につながった、と見る向きは多い。では、佐々木の気持ちが吉井監督から離れるきっかけは何だったのだろうか。前出のOBが明かす。 「昨年7月24日のソフトバンク戦で朗希(佐々木)が左わき腹を痛めた後だと思います。全力投球ができるまで2ヵ月かかる、と発表され、レギュラーシーズン中に復帰するのは難しいのではないか、と見ていました。しかもわき腹は投手が1球投げるたびに使う筋肉ですし、同じ箇所をもう一度肉離れしてしまうとクセになる可能性がありますから。 佐々木はマウンドにあがったら、1イニングでも多く投げて、中継ぎ、抑え投手に負担はかけたくない、と考えるタイプの投手です。ただ球種はまっすぐとフォークで押すしかなく、9回をトータルで考えていい意味で“抜く”ほどの余裕はないので、最初からわりと全力に近い感じで投げてきた。だから負傷した瞬間、“今季中の復帰は難しいかも”と考えたかもしれません。しかし吉井監督は『今季中には戻ってきてほしい』とメディアに語った。このあたりのちょっとしたズレがきっかけになっている気がします」