鹿児島県・奄美市のアマホームPLAZAで木彫り絵・約300作品 福田さん、人物がやスケッチ画など 25日まで作品展
19日から奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)のマチナカギャラリーで同市在住の福田信廣さん(80)が手掛けた作品展「木彫・むんかり展」が開催されている。木彫り絵の人物画やスケッチ画、小物作品など約300点を展示しており、多くの来場者でにぎわいを見せている。展示会は25日まで。 作品展は福田さんの少年時代から現在までの作品を主に展示。当時の少年漫画を模写した作品から本場奄美大島紬の図案士をしていた経験を生かして、季節の花などを爪楊枝の先に絵の具を使って描いた絵画や、現在も力を入れている木彫の人物画など。特に木彫りの作品は厚さ5㍉の合板のシナベニヤを使用して、黒色と赤茶色の2色を使用。より立体的になるように顔の輪郭やシワの一つ一つまで手彫りで細かく再現した。その技術は高く評価され、県内在住の60歳以上の高齢者による第25回シルバー文化作品展(県、県社会福祉協議会主催)で、ねんりんピック鹿児島メモリアル賞・工芸部門での受賞歴を持つほど。 この日、作品を見に来た同市在住の男性(74)は「実際に作品を見に来てみたが、木彫りの人物画が今まさに動こうとしているほど精巧。立体感があり、まるで生きているようだ」と話した。 作品を手掛けた福田さんは「平面上の板から、いかにして立体的に作るか試行錯誤しながらそれぞれの作品を作り上げた。毎日が修行の日々」と話した。