「主婦ならパンティーは白!」色付き下着は禁止!?毒義母の謎ルール押し付けに嫁は大困惑!!【作者に聞いた】
これでもかと嫁をイビリまくる毒義母に、一見優しそうだけどドケチで超自己中な夫…そのリアルすぎるストーリーが話題を呼んだ漫画「義母クエスト」。それらのエピソードがさらにパワーアップして、この冬、漫画「義母クエストリターンズ ~ヤバすぎる義母との負けられない30年戦争~」として帰ってきた! 【漫画】本編を読む 前作に引き続き、「義母クエストリターンズ」の内容はAmeba公式トップブロガー・かづ(@kadu0614)さんの実体験に基づいたもの。今回は、壮絶な人生を生き抜いてきた原案者のかづさんと、迫力ある作画でストーリーの魅力を引き出している、漫画担当の赤星たみこ(@tamikong)さんに話を聞いた。 2人の息子が独立し、現在は夫と猫と穏やかで満ち足りた生活を送る還暦を迎えた主婦・かづさん。しかしこの幸せな生活を手に入れるまでには、壮絶な闘いの日々があったという。幸せを手にした…そう思っていた彼女の前には毒義母が現れ、家計や買い物内容など家のあらゆることに口を出してくるように。あるときは、「主婦ならパンティは白」という義母の謎ルールにより、かづの下着は処分され…。 ■かづさんと赤星先生に話を聞いた コミック「義母クエストリターンズ」の原案者であるかづさんと、漫画を担当した赤星たみこさんの両者に、本作について話を聞いた。 ――「義母クエストリターンズ ~ヤバすぎる義母との負けられない30年戦争~1」が発売されたばかりですが、 今回もまたインパクトのある表紙ですよね。表紙の制作秘話を教えてください。 【赤星たみこ】前作に引き続き名画がテーマで、今回は「牛乳を注ぐ女」をオマージュしました。もとの作品は「静謐」「優美」という言葉がぴったりの芸術作品です。そこに全くかけ離れたイメージ、「残酷」「恐怖」「下品」をどこまで入れ込むか、大きなチャレンジだと思いました。ここまで原画と大きくかけ離れた世界を描くのはとてもおもしろかったです。 牛乳ではなく「煮物を流しに注ぐ女」!義母がかづさんの作った煮物を流しに捨てるシーンがありますが、こんな下世話な、ひどいシーンを入れ込んだらフェルメールに叱られる!と思いつつ、内心どこまで酷い絵になるか…自分でもワクワクしながら描きました。思った以上に残酷な絵になって、仕上がりのデザインを見たときは自分でも「ひいっ!」と声が出ました。 ーー作中に「主婦ならパンティは白!」と義母が言うシーンがありますが、当時はそのような考え方が一般的だったのでしょうか…。これは義母が言っているだけですよね? 【かづ】いや~、いくら1980~90年代であったとしても一般的じゃなかったと思いますよ。そもそも嫁が何色の下着を付けようが、そんなこと義母が気にします?そして口出ししていいことだと思います??夫が「嫁がこんな下着で…」と愚痴でも言っているなら別でしょうけど。って、もしうちの息子がそんなことを愚痴ったとしても「知らんがな。自分で言えや」と笑って終わりですけどね(もちろん息子はそんなこと言いませんよ)。 とにかく「息子より11歳も年下の嫁」と言う存在自体が、自分が一番でないと気が済まない女王様(魔王?)の義母にとっては目障りだったのだと思います。現に夏場は還暦を過ぎてもタンクトップにホットパンツ姿で近所を散歩していたりして、「スタイルいいからそんな恰好が似合うんやわってご近所さんに羨ましがられた」と上機嫌でした。義母亡き後に、「お義母さんのあの格好見たらそうとしか言えんかった」とご近所さんからは言われましたが。現在私も姑の立場になりましたが、嫁と張り合う意味がわかりません。 【赤星たみこ】主婦の下着は白!って、ものすごく昔(昭和初期とか戦後すぐとか)なら、そう思う人もいたかもしれませんが…。1980年代の若い子たちはみんなかわいい下着をつけてましたからねえ。それを苦々しく思う義母は、色付きの下着は猥褻だ、結婚したからには貞節を守らねばならない!という凝り固まった考えに取りつかれていたんでしょうね。古い固定観念にがんじがらめになって、それを軽々と越えていく若い人たちを羨み、妬み、引きずりおろそうとしていたかわいそうな人だと思います。 ーー義母との思い出のなかで、かづさんに「優しくしてくれた」「いたわってくれた」など、心温まるエピソードというのはありますか?やっぱり、1つもないですか? 【かづ】ありません(きっぱり!笑)。心温まるどころか冷え切ります。私達の結婚記念日のお祝いだとプレゼントをしてくれた際も、私が下戸だと知った上で「息子の好きなワイン」でしたし、食事に連れて行ってくれた際も私の分だけ注文されずに義父母の食べ残しを食べるように言われたり。にもかかわらず会計の際にはレシートを見せられて「あんたたちにこんなにお金を使った!礼は!?お父さんにも!」と言われたりと、とにかくあらゆる場面でよく嫁イビリが思いつくなと冷ややかに思っていました。むしろ、義母に対して一切期待したことなどもありませんでした。 次男を産んだ際には、産院からの帰りにスーパーの前で私1人車から降ろされて、昼ご飯用に寿司を買ってバスで帰って来いと言われたくらいですし。それに、阪神・淡路大震災で被災した私の両親のことを「あんたとこ実家の親は大丈夫やったか?」と聞くので心配してくれたのかと思いきや、「あぁ、よかった!そりゃそうやわなぁ。結婚した娘の所に無一文で手ぶらで世話になりに来るなんて、そんな図々しいことなんかようせんわなぁ!」でしたから(笑)。笑いごとじゃないですけど(笑)望みもしない嫁に対しては、労わるなんてとんでもなかったんだと思いますよ。使用人以下だと思っていたでしょうし。 壮絶な状況に立ち向かうかづさんの行動力と人間力、さらにそれを臨場感溢れる絵や展開で表現している赤星さんの漫画…2人の強力なタッグにより、読み応え抜群の漫画となっている「義母クエストリターンズ」。まだの人は、ぜひ読んでみて! 取材協力・画像提供:かづ(@kadu0614) 赤星たみこ(@tamikong)