アドベンチャーワールドのフタユビナマケモノの赤ちゃん、一般公開への想い「今しか見られない貴重な姿」
アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)では2024年8月28日にフタユビナマケモノの赤ちゃんが誕生した。パークでは同種において初めての赤ちゃんである。健康状態が安定していることと、今しか見ることができない貴重な成長段階を多くの人に命を見つめる機会として見てもらえるよう、一般公開を行っている。フタユビナマケモノの赤ちゃんについて担当者に聞いてみた。 【写真】エサを食べるフタユビナマケモノの赤ちゃん ーーアドベンチャーワールドで初めてのフタユビナマケモノの赤ちゃん誕生。職員の方の反応について教えてください。 赤ちゃんが生まれたことは喜びでいっぱいでした。出産後は母子ともに落ち着いた様子で授乳行動も見られましたが、翌日に母親が体調を崩し、その後死にました。母親を救うことができなかったことへの悔しさを感じました。 ーーパークでの初めての同種の誕生に際し、苦労したことがありましたら、どのようにクリアしたのかもあわせて教えてください。 母親が死んだあと人工哺育となり、現在はスタッフが母親の役割を担っています。園内で初めての繁殖であったことに加え、国内でも人工哺育の前例が少なく情報を集めるのには苦労をしましたが、他園から情報をいただきながら精一杯新しい命と向き合っています。 ーーフタユビナマケモノとはどんな動物なのか教えてください。 野生化では南アメリカ北部の熱帯雨林で暮らしており、ほかの樹上生活をおくる動物と異なり、四肢でぶら下がるような姿勢で生活するのが特徴です。夜行性で、1日のうち15~18時間ほどは木にぶら下がりながら眠ります。採食から睡眠・交尾・出産までも樹上で行います。 ーーふれあい広場やパーク内のイチオシや目玉の動物を教えてください。 パーク内には今年、日中共同繁殖30周年を迎えたジャイアントパンダが4頭暮らしています。 ふれあい広場ではケープペンギンがゲストの皆様の前をお散歩するアトラクション「ペンギンパレード」がおすすめです(※土日祝限定)!また、モルモットの赤ちゃんやマーラの赤ちゃんも今年誕生しておりますので、ぜひふれあい広場に会いに来てください! ーー読者へのメッセージをお願いします。 ワイルドアニマルメディカルセンターという施設で午前10時から午後2時に一般公開しております。これからも赤ちゃんの成長を温かく見守っていただくとともに、今しか見られない貴重な姿にぜひ会いに来てください! 【フタユビナマケモノの赤ちゃん 公開について】 開始日:2024年9月19日 公開時間:午前10時~午後2時 公開場所:ビッグオーシャン1階 ワイルドアニマルメディカルセンター ※赤ちゃんの健康管理のため、公開を休止する場合あり アドベンチャーワールドで初となるフタユビナマケモノの赤ちゃんの誕生。そして貴重な赤ちゃんの時期を見られるのも今だけだ。ぜひアドベンチャーワールドに足を運び、成長段階を見てみよう。 文=久米碧