石川県でボランティア活動 福島県いわき市小名浜消防署・新妻拓弥さん「住民の励みになれば」
福島県いわき市の小名浜消防署の新妻拓弥さん(33)は石川県の能登地震被災地支援を続けているが、9月からは豪雨被害を受けた地域を訪れてボランティア活動を行った。 豪雨災害から約1週間後の9月28、29の両日に現地で活動した。いわき市の一般社団法人「Teco」が集めたタオルや食料品と、市産の梨を支援物資として運んだ。1月の地震で屋根瓦がずれた住宅では大量の雨が降り、室内が水浸しになる被害もあった。新妻さんは依頼があった住宅に赴き、屋根の上に防水シートを貼ってさらなる被害防止に努めた。川の氾濫で傾き、住むことできなくなった家では、30人がかりで家財道具を運び出した。 10月11~13日は、死傷者が最も多かった輪島市に向かった。これまでも各地の水害現場で活動してきたが、「過去最大の被害だと感じた」と被害の大きさに胸を痛める。 新妻さんは1月の能登半島地震以降、毎月現地で活動してきた。地震からの復興が半ばでの再びの災害に加え、珠洲市では地震の被害が比較的少なかった場所で豪雨災害に見舞われたと感じた。輪島市では家屋の建て直しを諦め、移住を決断する人が多いという。「住む場所を奪われているようだ」と印象を語る。
今後も継続的に被災地支援を行う。「徐々に笑顔が増えてきたと感じた直後の災害で、住民の落胆具合は大きい」として、「福島からボランティアに来た姿を見せることで、住民の励みになればいい」と意欲を示した。 (いわき版)