松本まりか、SNSの長文投稿に込めた“24年分の思い”「私は簡単な言葉で片付けられない」
SNSの投稿に数日かかることも
■「人とのつながりがいかに幸せなことなのか実感」 松本の魅力を感じられる場所の一つが、インスタグラムだ。出演作やファッション誌の美しいオフショットのほか、思いを込めた長文の投稿も人気を呼んでいる。そんなインスタグラムで、松本は昨年9月の誕生日、「幸せというものにも初めて感じることができたかもしれません」と投稿していた。「幸せを初めて感じた」という言葉が気にかかり、松本が初めて感じた幸せの正体を聞くと、“人とのつながり”だと教えてくれた。 「こうやって取材を受けていることも、ただのお仕事ではなく、心と心を交わし合う時間だと思っているので、“幸せ”なんです。何かを人と深く理解し合えたり、一緒につらいことを乗り越えたり、喜びを分かち合えたり。人とそういう思いを共有できることを、すごく幸せだと感じます。これまで、人と関わる前に、まず自分自身を成長させなきゃいけない、世の中のいろんなことを理解しなくちゃいけないと思っていたから、とにかく一人でやっていこうという思いが強かったんです。でも、長い時間、孤独を体験したおかげで、今、人とのつながりがいかに幸せなことなのか実感できています。そう思えるようになったのは、突然でした。もしかしたら、じわじわと変化していたのかもしれないけど、ヘレンケラーが水にふれて『Water』と叫び、物に名前があるという概念に気付いたように、いろんなピースが一気にぶわっと重なる瞬間があったんです。本当に最近のお話です」
■「やっぱり私は簡単な言葉で片付けられない」 松本のインスタグラムでは、出演作や出演CMの告知も、長文で投稿されることがある。松本が一つひとつの仕事にどんな情熱を持ち、どう向き合ったのかが伝わる、エッセイのような投稿も見どころの一つだ。「そんなふうに言っていただけて、本当にうれしいですし、報われます」と深々と頭を下げながら、松本は、仕事への姿勢、投稿へのこだわりについて語る。 「インスタグラムは、短い言葉でいいとか、長いと読まないとか重いと言われることもあります(笑)。確かにそうかもしれませんが、やっぱり私は簡単な言葉で片付けられなくて。15歳でお仕事を始めて、思うようにできてこなかったという24年分の思いや経験があるから、一つひとつのお仕事をいただけることは、当たり前ではないと思っているんです。長文を書くにはものすごく労力がいるし、時間がかかる。私にとって、言葉はすごく大切なもので、こうやってインタビューをさせていただいたあとも、自ら原稿を確認します。誰かに影響を与えてしまう、誰かを傷つけてしまうかもしれない、責任のあるお仕事であると自覚しているので、一語一句、なるべく語弊のないように、誤解のないようにしたいんです。そうすると、インスタグラムの投稿一つするにも、何時間どころじゃなく、何日もかかることがあります(笑)。だから、あまりたくさんは更新できなくて。言葉や表現に対してこだわりすぎて、時間がかかってしまったり、お仕事をご一緒する方々にご負担をかけてしまうことは悩みでもあります」