夫婦で高卒ですが、子どもは「大学」に行かせるべきですか? これまで世帯年収「600万円」で生活に問題なかったのですが、将来の収入も考えると“進学のメリット”は大きいでしょうか…?
大卒・高卒の初任給・生涯賃金など比較
大卒と高卒で初任給や生涯賃金がどれほど変わるのか、気になる人は多いでしょう。 まずは生涯賃金について比較していきますが、それぞれ学校卒業後フルタイムで正社員を60歳まで続けた場合を想定します。独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表しているユースフル労働統計2023「生涯賃金など生涯に関する指標」によると、退職金を含めない生涯賃金の差は図表2の通りです。 図表2
独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2023 生涯賃金など生涯に関する指標より筆者作成 会社の規模や業種などによっても異なりますが、高卒・大卒の生涯年収の差は男女ともに5000万円となっています。生涯賃金の差を考えると、大学卒はかなり有利になっているといえるでしょう。 また初任給の差も比較してみましょう。一般財団法人 労務行政研究所の「2024年度 新入社員の初任給調査」によると、以下の通りです。 ・高校卒(事務・技術)一律:19万3427円 ・大学卒(事務・技術)一律:23万9078円 高校卒と大学卒で5万円近い差がついています。初任給の時点でも高校卒と大学卒では収入差が出ていることが分かります。初任給からみても、大学卒は有利だといえます。
大学への進学率は過去最高の57.7%! 年収差も比較しながら子どもを大学に行かせるか検討しましょう
大学への進学率は57.7%で過去最高の割合となっています。生涯賃金も大学卒のほうが高く、男女ともに約5000万円の差が出ます。大学にかかる費用は250万円以上かかることや高卒・大卒とでは年収差が大きいことを加味しつつ、子ども本人の希望も踏まえて大学に行かせるかどうかを検討してみましょう。 出典 文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移 独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2023 生涯賃金など生涯に関する指標 一般財団法人 労務行政研究所 2024年度 新入社員の初任給調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部