夫婦で高卒ですが、子どもは「大学」に行かせるべきですか? これまで世帯年収「600万円」で生活に問題なかったのですが、将来の収入も考えると“進学のメリット”は大きいでしょうか…?
子どもを育てるのに必要なお金の中でも特に大きな割合を占めるのが教育資金です。一部では幼稚園から大学までずっと公立の場合でも約1000万円、私立の場合だと2500万円かかるともいわれています。 自身は高卒だけれど子どもを育てられる程度の年収は稼いでくることができた親は、学費のことを考えると子どもを大学に進学させるべきかどうか、悩む人もいるかもしれません。 本記事では、大学への進学率や大学4年間でかかる平均費用のほか、大卒・高卒の初任給・生涯賃金の比較についても解説していきます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
大学への進学率はどのくらい?
文部科学省の2023年度の学校基本調査によると、進学率は以下の通りとなっています。 ・大学進学率:57.7% ・短期大学進学率:3.4% ・専門学校進学率:21.9% 専門学校・短大への進学率が減少傾向にある中、大学進学率は半数を超え、前年から1.1%上昇の過去最高を記録しました。今後も大学進学率は伸び続けると推測されています。
大学4年間でかかる費用
2023年度の大学進学率が過去最高となっており、大学に行く人が多いことが分かりましたが、実際に大学にかかる費用がどれほどなのか気になる人もいるでしょう。一般的に大学の費用は、私立か公立か、そして進学する学科によって異なります。 文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」のデータによると、令和3年度の入学金・授業料は図表1の通りとなっています。 図表1
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移より筆者作成 国立大学が最も費用が抑えられていますが、それでも4年間で約250万円かかることが分かります。また私立の場合は約400万円の費用がかかり、国立・公立と比べて100万円以上も費用が多くかかることが分かるでしょう。 さらにテキスト代や施設利用料、学科によっては実験費用や制作物にかかる費用などがかかると想定されます。あくまで最低限の参考値として捉えておきましょう。