マカオ税関、靴の中に隠す手口のCPU密輸出事案を4日間で5件摘発
澳門海關(マカオ税関)は6月3日、各イミグレーション施設でITを活用するなど検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、5月30日から6月2日までの4日間で靴の中に隠す手口のCPU密輸事案を5件摘発したと発表。 税関によれば、摘発があったのはすべてマカオ半島北部にある中国本土との陸路の玄関口のひとつ、青茂のイミグレーション施設で、発見に至ったCPUは合計212点。いずれもマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)事案だったとのこと。
同イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過する旅客に対し、ランダムチェック補助システムを活用して検査対象を選び、対象者に対するX線及び金属探知ゲートを使った検査で密輸品の発見に成功。全員が輸出に必要となる申告書類を提示できなかったという。 上述の5件の密輸に関わったのはマカオ居民及び中国本土居民の男女5人(31~65歳)で、税関は全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。
2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、 マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、着衣の下や 靴の中に隠す手口では電子製品(中古スマートフォン、CPU等)、コスメティック製品の密輸が特に目立つ。 税関では、広く公衆に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行っている。