ガソリン補助金あすから減額 「値上げ負担」車社会の地方 移動販売業者「死活問題」
「103万円の壁」と並び注目される「ガソリンの減税」ですが、減税の時期が不透明ななか、補助金は19日以降に減らされるため値上げとなります。ガソリンスタンドには駆け込み客もいました。 【画像】“走れば走るだけ赤字”になりかねないギリギリ運営 高齢者が利用の移動販売
■年末帰省前に駆け込み給油 GSに行列
今年は特に、世知辛い年の瀬になりそうです。 駆け込みで給油 70代 「19日から値上がりすると聞いているので、それできょう私も入れに来た」 「(Q.値上がりする前に駆け込みで?)そう、年末を前に少しでも安く入れようと思った」 「(Q.年末年始は車を使う予定は?)あります、あります」 折しも補助金の減額は、旅行や里帰りなど年末年始に長距離運転が増えるタイミングに始まります。そのため、駆け込みで給油する客が絶えません。 駆け込みで給油 70代 「(Q.もちろん満タンに?)もうちょっと入れようかなと思う」
■「値上げは負担」車社会の地方で困惑
ガソリンの補助金減額は、ボランティアが運営する移動販売にとっては死活問題です。 移動販売を行う NPO法人つなぎ手 内山恵子さん 「重いからリッターあたり7、8キロしか走らない。結構な燃費になる」 「(Q.負担大きい?)大きい。(移動販売が)継続できるかどうかが(ガソリン代に)かかっている」 群馬県前橋市で活動する移動販売車。常連客の待つ住宅に到着しました。 移動販売の客 80代 「これ買っとくか」 この女性は、豚肉や野菜など食料品をまとめ買いしました。 移動販売の客 80代 「助かりますよ。大助かり。買いに行けないから」 移動販売の利用客は、ほとんどが80歳以上の高齢者。ガソリンの高騰で移動販売車が来なくなれば、生活できなくなります。 群馬県は、公共交通機関が不十分なエリアが広く、県民1人あたりの車の保有台数は全国1位。ガソリンに頼るしかない車社会です。 移動販売車のスタッフ 「やはり経費は削減したいが、これは絶対必要だから。年金で皆さん暮らしているので、あまり(商品を)高くするわけにはいかない」 ガソリン代は、ひと月におよそ1万円。事業を始めた8年前に比べ、2000円近く値上がりしています。「走れば走るだけ赤字」になりかねないギリギリの運営です。 内山さん 「ガソリン代と保険料、車検とか除くと、人件費も出ない」 現在ガソリン代は、政府の補助金で175円前後に抑えられています。 しかし19日以降、補助金は段階的に縮小され、2月には185円前後に値上がりする可能性があります。 (「グッド!モーニング」2024年12月18日放送分より)
テレビ朝日