【この習慣で対人関係はうまくいく!⑩】人生や人間関係を好転させる『リフレーミング・ワーク』
ストレスを抱えやすい人や、落ち込むことが多い人、気持ちの切り替えがなかなかできない人は、〝一つの見方〟だけに捉われてしまっていることが少なくありません。 物事の見方は、一つではありません。必ず二つ以上あります。 物事を見る枠組み(フレーム)を変えて、問題や状況に新しい視点を与えることを、心理学の技術で『リフレーミング』と言います。 リフレーミングは、物事の見方を増やしてくれます。 物事の見方が増えると、今までだったら「嫌だな…」「最悪だ…」と落ち込むような出来事や、ストレスに思っていた人間関係も、プラスに働くよう転換し、今までとは違う行動が取れるようになります。 人生や人間関係に変化をもたらす『リフレーミング・ワーク』ついてお伝えします。
出来事の意味を変えるリフレーミング・ワーク
抱えている問題に対して、時間や立場を飛び越えた問いかけをすることによって、問題を違った視点から捉えることにチャレンジします。 ① 自分にとって悪いと思える出来事・嫌な出来事・心配事をノートの左側に書き出しましょう。 (例) ●「人と接するの苦手なのに営業部に配属された」 ●「出費ばかりで全然お金が貯まらない」 ②書き出した内容に対して、次の質問をしてください。そして、右側に答えを考えて書き出してください。 ●「この出来事が未来のための学びの機会だとしたら、学べることって何?」 ●「この出来事が何かを始めていく(あるいは辞める)機会だとしたら、それは何?」 ●「10年後の自分から見ると、この出来事はどんな風に見える?」 ●「憧れの○○さんだったら、この問題に対してどういう行動を取る?」 ●「同じ状況でも平気な人は、どう対応している?」
自分や他人の見方を変えるリフレーミング・ワーク
自分の欠点や他人の嫌なところを、別の表現で言い換えてみることで、人間関係のストレスを軽くし、〝活かし方〟を探ることにチャレンジします。 ① 自分の欠点、もしくは身近な人の「嫌だ」「許せない」と思うところをノートの左側に書き出しましょう。 (例) ●「自分は行動力が足りない」 ●「上司はいつも言うことがコロコロ変わる」 ●「夫のだらしないところが嫌」 ②書き出した内容の『別」の言い方』を考え、右側に書き出してください。 例えば、「行動力が足りない」というのは、「思慮深い」「慎重に進めることができる」と言い換えることができます。 「上司はいつも言うことがコロコロ変わる」は、「吸収力がある」「柔軟性がある」と言い換えることができます。これは、状況によっては、「こちらの言い分も受け入れてもらいやすい」というメリットになるでしょう。 「だらしない」は、「おおらか」「細かいことは気にしない」と言い換えることができるのではないでしょうか。 「自分は視野が狭くて損をしてるかも」「もっといろんな考え方ができるようになりたい」「人間関係のストレスを軽くしたい」という方は、専用のノートなど作って、ぜひ定期的にワークを実践してみてくださいね。
黄本恵子(きもと けいこ) 大阪市出身。1980年生まれ。関西大学社会学部卒業。心理学について学びを深め、人間関係に悩む人々のカウンセリング業務に従事。その経験を活かし、家族間や男女間のコミュニケーションについての記事を大手WEBマガジンにて執筆。ビジネス書の編集・執筆協力にも多数携わる。米国NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。 〈メディア出演〉ニュース番組『新・情報7daysニュースキャスター』に出演。「高齢者の親に免許返納を促す伝え方」についての記事が反響を呼び、取材を受ける。朝の情報番組『ビビット』に出演。「2歳児ができること」について紹介した記事が取り上げられる。