薬物密輸の潜水艇を拿捕、大麻など1400トン押収 国際共同作戦で
(CNN) 南米コロンビアの海軍は27日、同国が主導する薬物密輸取り締まりの国際共同作戦で、先月1日から今月14日までの間に密輸用の潜水艇6隻を拿捕(だほ)し、大麻など計1400トンあまりを押収したと発表した。 海軍の作戦責任者によると、取り締まり作戦には62カ国が参加した。 押収された薬物の中にはコカイン225トンが含まれ、そのうち5トンはコロンビアからオーストラリアへ向かう1隻の半潜水艇に積み込まれていた。 作戦責任者によれば、このルートで拿捕された密輸艇は3隻目。1隻目はコロンビア領海で見つかり、搭載されていた地図からルートが判明したため、オーストラリア当局と協力態勢を組むことにしたという。 オーストラリア警察は近年、同国が国際的な麻薬カルテルの標的になっているとの警告を発してきた。背景には同国でコカイン使用者が急増し、末端価格が世界でも最高レベルに達しているという状況がある。 薬物密輸用の潜水艇は1990年代後半、コロンビアの麻薬カルテルがカリブ海で米国のパトロールを逃れるために使い始めた。 国連薬物犯罪事務所(UNODC)が今年発表した報告書によれば、世界のコカイン生産量は2022年に推定2700トンと、史上最大記録を更新した。