岐阜知事選、保守分裂を回避 衆院選敗北で、新人の一騎打ちに
任期満了に伴う岐阜県知事選(9日告示、26日投開票)は、与野党が相乗りで支援する元官僚と共産党推薦の新人による一騎打ちとなる公算が大きい。自民党には保守分裂の動きもあったが、衆院選での与党過半数割れの影響でしぼんだ。夏には参院選も控えており、関係者は一致結束に躍起だ。 出馬するのは、いずれも無所属で自民、立憲民主、国民民主、公明各党推薦の元内閣府官房審議官江崎禎英氏(60)と、産業カウンセラー和田玲子氏(64)。2021年前回選は、江崎氏と、古田肇知事(77)に自民内が割れ、選挙後もわだかまりが残った。 今回、江崎氏は23年に立候補の方針を表明。古田氏は24年8月に引退する考えを明らかにしたが、直後に地元選出の渡辺猛之参院議員(56)が出馬に意欲を示したことで、自民県連内には再び分裂選となることへの不安が広がった。 転機は昨年10月の衆院選だ。渡辺氏は11月に「(自身が)与党の議席を離れるべきではないと決断した」と出馬撤回を表明。立民、国民が江崎氏の推薦を決めたことで、相乗り支援の流れが固まった。