原油先物まちまち、中東情勢やOPECプラス会合に注目
Colleen Howe [北京 29日 ロイター] - アジア時間の原油先物はまちまち。イスラエルとレバノンの武装組織ヒズボラが互いに停戦合意違反を非難し合っていることを受けて供給リスクに対する懸念が再浮上している。 一方、投資家は石油輸出国機構(OPEC)プラスの生産政策の決定を待っている。 0232GMT(日本時間午前11時32分)現在、北海ブレント先物は0.07ドル(0.1%)安の1バレル=73.21ドル。米原油先物は0.38ドル(0.55%)高の69.10ドル。 28日の米国市場は感謝祭の祝日で休場。取引は引き続き閑散としている。 ロシアは28日、ウクライナのエネルギーインフラに対して今月2回目となる大規模な攻撃を行った。ANZのアナリストは、報復攻撃でロシアの石油供給に影響が出るリスクがあると指摘している。 OPECプラスは次回の生産政策会合を12月1日から同月5日に延期すると発表。関係筋によると、増産を2025年第1・四半期まで延期することを検討している。従来は25年1月に開始予定としていた。 イランは国際原子力機関(IAEA)に対して、濃縮施設に6000基以上のウラン濃縮遠心分離機を増設し、既に設置済みの遠心分離機も稼働させる計画を伝えた。IAEAの機密報告書をロイターが確認した。 ゴールドマン・サックスのアナリストは、欧米諸国がイランの原油生産に対する制裁を強化した場合、来年前半にはイランの供給量が最大で日量100万バレル減少する可能性があると指摘している。