テレビではもっといじってもらっていい――May J.が“アナ雪バッシング”を経て手に入れた「強さ」
「Let It Go」はライブで必ず歌う
「もう『Let It Go』を歌うのはうんざりでしょ?」 バッシングの経緯を踏まえて、よくそう聞かれるが、今も大切にこの曲を歌い続けている。 「だって、大好きだから。少ない曲数のライブをやったりするときも、必ずセットリストに入れるようにしてます。やっぱりヒット曲を期待するもんじゃないですか。子どもたちも含めて、歌ったらみんな喜んでくれますから。『まだあの曲にすがってるのか』ってネットで書く人もいるんですけど、でも、あなたがライブに来たとき、私が『Let It Go』を歌わなかったらどう思う?って言いたい(笑)」 家の中でも、移動中も、ずっと歌を口ずさんでいる。入浴中、ライブの曲目を10曲以上すべて全力で一人リハーサルすることもある。とにかく、歌うことが好きなのだ。 「メロディーも歌詞も、全部しっかりと体に染み込ませておかないと、お客さんに悪い気がするんです。とことん練習することで、表現できることがあると思っているので」 これからはもっと自然体で仕事を楽しみ、プライベートとのバランスもうまく取っていきたいとMay J.は言う。 乗り越えたという実感はあるかと尋ねると、少し考え込んで、こう答えた。 「どうですかね。乗り越えることは、たぶんこの先もないと思います。なんとか付き合っていくものだと思う。付き合って、いつかもっと大きな心を持てたとき、全部を愛で包み込めるようになりたい」
--- May J.(メイ・ジェイ) シンガー、YouTuber。日本、イラン、トルコ、ロシア、スペイン、イギリスのバックグラウンドを持つ。幼少期からダンス、ピアノ、オペラを学び、作詞作曲、ピアノの弾き語りもこなす。2006年ミニアルバム『ALL MY GIRLS』でデビュー。2014年公開のディズニー映画「アナと雪の女王」の日本版主題歌(エンドソング)を担当し、注目を集めた。同年、第65回NHK紅白歌合戦に初出場。翌年には日本武道館の単独公演を開催した。デビュー15周年となる今年、YouTube「May J.のはしもっちゃんねる」をスタート。4カ月連続でデジタルシングルをリリースしている。