台風21号、台湾に接近中 上陸なら強風域が約30年ぶりの大きさに
(台北中央社)中央気象署(気象庁)は30日、強烈台風(台湾基準)台風21号の風速13.9メートル以上の強風域が半径320キロに達しており、台湾に上陸した場合は台湾に上陸する台風として1996年台風9号に次ぐ大きさになるとして警戒を呼びかけている。 気象署によると、台風21号は30日午後7時現在、台湾本島最南端ガランピ(鵝鑾鼻)の東南東約360キロの海上にあって、速度を時速20キロから23キロに上げながら北西に進んでいる。中心気圧は915ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は53メートル。台湾本島全域と離島・澎湖が陸上台風警報の警戒区域に入っている。 同署の予報官は同日午後5時台の記者会見で、台風が31日の朝から昼にかけて台湾南東の近海に達し、同日午後にも台湾に上陸する可能性があると説明した。 96年台風9号は、同年7月31日に北部・基隆市と北東部・宜蘭県蘇澳の間から上陸。強風域は半径350キロで、南部・嘉義県の阿里山観測所では同日、24時間で1094.5ミリの降雨を観測した。 (張雄風/編集:田中宏樹)