5人死傷したアパート火災…放火容疑で逮捕された住民の23歳男 大家が語った“住民同士のトラブルの実態”
岐阜県高山市で8月8日、5人が死傷したアパート火災では、放火の疑いでこのアパートに住む23歳の男が逮捕されました。大家の男性が「住民同士のトラブル」の実態を語りました。 【動画で見る】5人死傷したアパート火災…放火容疑で逮捕された住民の23歳男 大家が語った“住民同士のトラブルの実態” 8日午後10時ごろ、高山市大新町でアパートが全焼し、住民とみられる2人が死亡、3人がケガをした火災では、電柱の上まで炎が吹きあがり、煙も高々と舞い上がりました。 アパートの大家: 「ごみが山ほど積んであったんですよ。1回火がつくとなかなか消えない、すぐ燃え移る」 こう話すのは、バケツの水で消火にあたったという、アパートの大家の男性(76)です。火事のすさまじさを語りました。
アパートの大家: 「火元はすぐわかった。その部屋から煙が出とったで。慌ててバケツで水を出してかけたけど、まあ5、6回かけるのが精いっぱいで」 現場は「三光荘」という2階建てのアパートで、廊下を挟み、1階に6部屋・2階に6部屋ずつあり、火元は1階の一室だといいます。
しかし、この火事は急展開し、その部屋に住む男が逮捕されました。逮捕されたのは森江琉聖(もりえ・りゅうせい)容疑者、無職の23歳です。
懸命な消火活動の中、姿を消していた森江容疑者はおよそ2時間後、高山警察署に出頭し「自分の部屋に火をつけた」と告げたといいます。 森江容疑者は現住建造物等放火の疑いで逮捕されましたが、大家などへの取材で、アパートの他の住民とトラブルになっていたことがわかりました。 アパートの大家: 「上と下の関係で、上で真夜中に掃除したりとかすると音がうるさくて、(森江容疑者が)下から天井でドンドンとやると、今度は上の人もドンドンやったりして、要ははっきり言えば仲が悪かった」
自身に関わるものだけでなく、ほかの住民同士の騒音トラブルにもたびたび抗議していたという森江容疑者。 事件当日の日中には、真上に位置する部屋の玄関ドアを破壊する、2024年に入り3回目のトラブルがあったといいます。 アパートの大家: 「伏せたまま、こっちを全然見ない。『あいつが悪いんや』って言っただけで、『(ドアを)破った方が悪いんだよ』って言っても返事はしなかった」 事件の数日前には、祖母に電話で「死にたい」などと漏らしていたといいます。ほかの住民への不満から、自棄になった末の犯行だったのでしょうか。 警察は詳しい動機の解明と、住民とみられる死亡した2人の身元確認を進めています。