＜ノルディック全日本選手権ジャンプ・ノーマルヒル＞男子予選を終えた葛西紀明

　ノルディックスキーの全日本選手権ジャンプ・ノーマルヒルは17日、長野県白馬村の白馬ジャンプ競技場（ヒルサイズ＝HS98メートル）で男子予選が行われ、五輪8大会出場の葛西紀明（52＝土屋ホーム）は27位できょう18日の決勝進出を決めた。今季は26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の前年。9度目の五輪への第一関門となる日本一決定戦へ「調子は去年に続き悪くない。表彰台には立ちたい」と意欲を示した。 　全日本スキー連盟は7月に五輪代表選考基準を発表しており、26年1月19日時点のW杯総合順位上位者から選ばれることになっている。現状でW杯メンバー外の葛西も、20日のラージヒルを制せば食い込むことが可能で、光明が見える。昨季は4季ぶりのW杯出場を果たし、終盤には海外遠征にも復帰。「W杯メンバー定位置を獲りたい。向こう（海外）に行けば、52歳の葛西が飛ぶとなると盛り上がるので、全世界を盛り上げていきたい」と目をぎらつかせた。 　9度目の五輪に向け、今は「W杯メンバーをつかめば、五輪という目標が見えてくる」と気持ちの高ぶりを抑えている様子のレジェンド。この日は69・0メートルにとどまり首をひねったが、「夏の調子を見ると、だいぶいい感じ。あとは風次第」と願った。　（阿部　令） 《沙羅「五輪って凄い」パリでブレイキン観戦》　女子は公式練習のみが行われ、高梨沙羅（クラレ）もきょう18日の決勝に向けてジャンプの感触を確かめた。サマーグランプリでは1勝を含む表彰台2回と上々のシーズンの滑り出しを見せており、「うまくシーズンインできるベースをつくれればいいなと思っているが、成績も付いてくると凄く力になる」と話した。8月にはパリ五輪のブレイキン男子を観戦。「やはり五輪って凄い試合だなと感じることができた。だからこそ勝ちたいとも思った」と大いに刺激を受けた様子だった。