TSテック、ゲーミングチェアで実証実験 疲労度や集中力を可視化 長時間プレー支援のシステムも
テイ・エス テック(TSテック)は、eスポーツ選手の疲労度や集中力を可視化する機能を搭載したゲーミングチェアの実証実験を開始したと発表した。実験を通じてeスポーツ選手の競技パフォーマンスの向上につながるゲーミングチェア用システムを開発するほか、自動車用シート分野にもフィードバックさせて次世代シートの開発に役立てる狙いだ。 実験は、教育事業を展開するヒューマンアカデミー(今堀健治代表、東京都新宿区)が運営するクレストゲーミング所属のプロeスポーツ選手などの協力を得て取り組む。具体的にはゲーミングチェアに搭載されたデバイスなどの情報から、推定されたゲームプレーヤーの疲労度や集中力を可視化し、プレーヤーに表示することが可能か検証している。 また、得られたデータなどを活用し、長時間のゲームプレーを支援するシステムの開発も目指す。具体的には集中力を高める刺激をプレーヤーに与えることで体の負担軽減につながるシステムなどの開発を挙げる。 さらにTSテックは、集中力を高める車室空間や漫然運転を防ぐ運転支援シートの開発などにも今回の実証実験の結果を活用する。 同社は2023年11月に業務提携を締結したキコニアワークス(書上拓郎代表、東京都渋谷区)と、自動車用シートに着座したドライバーの心拍や体圧情報から疲労度や集中力を推定するアルゴリズム(計算手順)技術の研究開発を進めている。その中でeスポーツ競技に使われるゲーミングチェアについても、疲労度や集中力を可視化して付加価値が提供できる可能性があると判断。今回の実験に乗り出した。