「家族、どうでもええんかな」恫喝まがいの取り調べ、3年半も拘置所へ…事実上の懲役刑「人質司法」の闇深い実態
3年半も拘置所に…
「検察なめんなよ!」と怒鳴り、机を激しく叩く違法取り調べの動画が公開され、検察への批判が高まっている。そんななか民事刑事で国と検事を訴えているのが、太陽光発電関連会社「テクノシステム」の生田尚之被告だ。未決勾留は'25年1月1日時点で1315日に及ぶ。 【一覧】令和に起きたヤバすぎる「炎上事件簿」 生田被告は、複数の金融機関に虚偽書類を提出して融資を受けたとして詐欺罪などに問われ、'21年5月27日、東京地検特捜部に逮捕された。以降、拘置所にいる。'24年12月25日の第3回公判でも腰なわに手錠姿で入廷した。
なぜ保釈されない?
冒頭の動画は、プレサンス事件で無罪判決を得た山岸忍元社長が国家賠償を求めた裁判で公開されたもの。山岸氏の未決勾留日数は248日。同じように国家賠償請求訴訟を起こした角川歴彦氏は226日。生田被告のそれは両者を遥かに凌駕し、事実上の懲役刑を受けているに等しい。生田被告もまた取り調べでは「家族、どうでもええんかな。破滅的な人生で終わる」と恫喝を受けた。 保釈しないのは「罪証隠滅の恐れがある」というものだが、実情は否認を貫き訴訟を起こすなど、検察に反抗的な態度を取り続けているからだ。司法は罪を認めなければ長期勾留する「人質司法」をいつまで続けるのか。 「週刊現代」2024年12月28・2025年1月4日号より
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