「B'z」に救われるも「紅白」歴代視聴率ワースト2位に終わったワケ 番組が抱える“矛盾”が見え隠れ
■「男女別の対抗戦形式」にこだわる意味は? そのうえで、「紅白」が抱える矛盾点にも言及する。 「『紅白』はジェンダーレスが叫ばれる時代にあって、いまだに『紅組』と『白組』による対戦形式を継続していますが、『B'z』や玉置さん、氷川さん、故西田敏行さんの追悼コーナーなど比較的評判が良かったステージの多くは『紅組』にも『白組』にも属さない『特別企画』でした。今年に限らず、近年は特別企画枠のアーティスト頼みのところがありますし、もはや男女分けによる対抗戦形式にこだわる必要はないのではないでしょうか」(同放送作家) また、前出のレコード会社スタッフは今年も4組が出場したK-POPグループについてこう話す。 「昨年11月に出場歌手が発表された際、公式サイトで『今年の活躍』や『世論の支持』『番組の企画・演出』といった選考基準も公開されました。そうした中でK-POPグループ4組と韓国の総合エンターテイメント企業CJENMが吉本興業と組んで日本でプロデュースした2組の計6組が出場していることに関しては、さすがに『多すぎるのでは?』と疑問を抱いた視聴者も多かったようです。百歩譲って視聴率に大きく貢献しているのであれば韓流勢の大量出演も合理性があるが、主に彼らの出番がある1部の視聴率が右肩下がりの現状をみると、疑問視する視聴者を納得させるのは至難の業でしょうね」 何とか2年連続でのワースト視聴率更新を回避した「紅白」だが、手放しで喜んでばかりもいられなさそうだ。 (立花茂)
立花茂