V2勝利条件に村田諒太VSゴロフキンの東京ドーム決戦プランが再浮上!
WBA世界ミドル級王者の村田諒太(32、帝拳)は20日(日本時間21日)に米国ラスベガスで指名挑戦者の同級3位、ロブ・ブラント(28、米国)と2度目の防衛戦を行うが、3度目の防衛戦の相手として元統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(36、カザフスタン)が再浮上した。ゴロフキンの再起戦としての東京ドーム決戦が早ければ来春にも計画されているという。 今回の村田のV2戦を全米に放映するスポーツ専門チャンネルのESPNが報じたもので、ゴロフキンのプロモーターを務めるトム・ローファー氏の「ゴロフキンにとって可能性のある試合は、ESPNでの放映で日本のスーパースター、2012年の五輪金メダリスト、ミドル級王者の村田と対戦することかもしれない」というコメントを伝えた。 無敗だったゴロフキンは9月15日にサウル“カネロ”アルバレス(28、メキシコ)と再戦を行い判定で惜敗してタイトルを失った。当初、来春にも東京ドームで村田と対戦する計画が練られていたが、このゴロフキンの敗戦によりビッグプランは消滅していた。 アルバレスが、このほど、スポーツストリーミング配信サービス会社「DAZN」と5年11試合、3億6500万ドル(約410億円)の巨額契約を結んだことで、ゴロフキンとの3度目の対戦プランも噂されているが、同メディアは「ゴロフキンは次の試合を戦うことも、放送契約を整理することも特段急いでいないようだ」と説明。 ローファー氏は同メディアに「村田が今週の試合でブラントを倒せば、かなり魅力的なゴロフキンの次期対戦相手となる。(帝拳ジム会長の)本田氏とトップランク社は、良い関係にあり、この試合は十分に実現可能なように見える」と語り、村田VSブラント戦を観戦に訪れるという。 また記事は「トップランク社会長のボブ・アラム氏とローファー氏は、バスター・ダグラスが、1990年にマイク・タイソンをKOで倒してヘビー級世界王座を獲得しスポーツ史上最大の番狂わせとして名高い一戦が行われた東京ドームで試合を行いたいとの希望について話し合いを持った」という事実を明らかにした。 ローファー氏は「ゲンナジーは、いつも海外での戦いを楽しんできた。我々は、GGG(ゴロフキン)が有益なものをもたらすこと、また村田が日本でどれだけ高い視聴率をもたらし人気があるかを知っている。もし土曜日の夜に村田が勝利を収めれば(次期対戦相手の)最有力候補として認識されるということだ」とも語っている。 同メディアは「アラム氏も、村田がブラントを倒した後はゴロフキンとの対戦を実現させたいと繰り返し話している」と伝え、「ゴロフキンは判定で敗れてしまったかもしれないが、私はアルバレスに対して勝利したと思った。彼は大物選手で、もしGGGが日本で村田と東京ドームで戦えば、絶対に大イベントとなる」という村田の共同プロモーターであるアラム氏のコメントも紹介した。 アラム氏は「ローファーはとても良い人間で、ボクシングを理解する素晴らしいプロモーターだ。トムが拒むことのできないオファーを提示することは村田の共同プロモーターである本田と我々次第となる」とも続けている。 村田VSゴロフキンの東京ドーム決戦は、一度は消滅していたが、村田がブラントを葬れば、世界中が注目するゴロフキンの再起戦として一気に実現へ向けて加速するのかもしれない。 カネロとの再戦は、最終ラウンドにジャッジの一人がゴロフキンを支持していればドロー防衛に変わっており、敗れたといえ“最強ゴロフキン”の世界的な評価は落ちていない。 ローファー氏は、「どのような方向に向かおうとも、ゴロフキンが早ければ3月、遅くとも5月前にはリングに戻ると期待している」とも語っている。 いずれにしろゴロフキンとの東京ドーム決戦実現の条件は、村田がブラントとの指名試合でインパクトのある勝ち方をすること。背負うものが大きくなればなるほど、強さを発揮する村田にとって“モチベーションマックス”のラスベガスでのV2戦になりそうだ。