【高校サッカー】東福岡―尚志「静」と「動」のGKによるPK戦は1本止めた東福岡の大会最長身191センチGKに軍配上がる
◆第103回全国高校サッカー選手権▽1回戦 東福岡0―0(PK5―3)尚志(29日・NACK5スタジアム大宮) 【写真】PKを止めて拳を突き上げる東福岡GK後藤洸太 4大会連続15度目の出場の尚志(福島)と3大会ぶり23度目の出場の東福岡(福岡)が対戦し、東福岡が0―0、PK5―3で勝利し、高校年代最高峰の高円宮杯U―18プレミアリーグに属する強豪同士の対決を制した。 前後半を通して堅い試合展開となり、試合は0―0でPK戦に突入した。ここでGKが両極端な動きを見せた。終了間際に起用された尚志のGK針生東(はりゅう・あずま)は、相手がボールをセットする前に座ったり、キック前にはライン上をステップ。3人目のキッカーには自分からボールを渡しに行くなど「動」の動きを繰り返した。 しかし、東福岡の平岡道浩監督が「2部練の成果がありました、PKの。毎回、毎回、合宿している時は2部練でPKをしていましたので」と振り返ったように、東福岡のキッカーは惑わされることなく、冷静にコースに蹴り込み、5人全員が成功してみせた。 対照的に、東福岡の今大会最長身191センチのGK後藤洸太はとにかく「静」を貫いた。「練習では全然止められなくてぶっちゃけPKになるなと思っていた」と振り返ったが、ゴール正面で大きく手を広げて構えるだけのルーチンを続け、4人目の前だけキッカーの近くに少し立って相手を威圧し、直後に左に飛んで完璧なセーブを披露。「(相手GKは)特に自分はあまり考えずに。自分の決めた方向に飛べと言われていたので、その通りに方向を決めて飛んだ結果、止めることが出来てよかった。自分が今日の試合のヒーローになるという思いでやっています。自分の見せ場だなと思っていた」とうなずいた。 緊張感のある80分間、対照的だったPK戦を経て、最後は東福岡に軍配が上がった。
報知新聞社