クルーズ船の乗客が着用していた衣服（奥）から見つかった金を含む粉末（手前）＝18日、那覇市若狭の那覇クルーズターミナル

　沖縄地区税関は18日までに、那覇市若狭の那覇クルーズターミナルへ10月に入港した台湾発のクルーズ船乗客の女性4人＝いずれも中国籍＝が金を含む粉末計約13キロ（末端価格約2億円相当）を密輸しようとしたと明らかにした。 【写真】沖縄の海岸に4.3億円相当のコカイン漂着　“密輸”目的で投げ込まれたか

　同税関が差し押さえ、関税法違反での告発を視野に、詳しく調べている。 　同ターミナルで密輸品の金が発見されたのは7年ぶり。同税関は全国的に空港や海港からの金の密輸が増加傾向にあるとして、取り締まりを強化している。 　沖縄地区税関によると、那覇クルーズターミナルの税関検査で10月、乗客の女性4人が着用していたズボンや下着の中から、複数のビニール袋に分けて梱包（こんぽう）された金を含む粉末計約13キロが見つかった。4人は金の転売により、日本の消費税10％分の“利ざや”で最大約2千万円を得ようとしたとみられる。 　同税関は18日、同ターミナルでの税関検査を報道陣に公開。担当者によると、今年1年間で那覇港に入港する国際クルーズ船は213隻（前年比140隻増）となる見込み。来年は約340隻の入港が予定される。新垣修監視部長は「ちょっとした情報から摘発に結びつくこともあるので、情報提供をお願いしたい」と呼びかけた。