神戸、3連勝で今季初の首位浮上 山口蛍と扇原貴宏のC大阪下部組織出身コンビで「古巣」圧倒
◆明治安田J1リーグ▽第13節 神戸4―1C大阪(11日・ヨドコウ桜スタジアム) 昨季王者の神戸は元日本代表MF山口蛍(33)とMF扇原貴宏(32)のC大阪下部組織出身コンビの活躍で、敵地でC大阪を4―1と圧倒。今季初の3連勝で勝ち点を26に伸ばし、得失点差で町田を抜いて今季初めて首位に浮上した。 主将・山口が、中学時代から育ててくれた古巣への思いを右足に込めた。前半38分、中盤から前方の空いたスペースへ抜け出すと、豪快なミドルシュートを突き刺して先制。アウェーC大阪戦での得点は2年連続で「どうしても、ここで試合する時は感情が入る」と、敵地では2014年以来、10年ぶりの勝利に感無量の表情を浮かべた。 C大阪で主将を務めていた18年オフ、神戸への移籍を決断。何度もブーイングを浴びてきたことに「嫌われているのは分かっていますけど…」と苦笑いを浮かべながらも「自分が移籍して『これだけやってきたんだよ』というのが見せられればいいと思っていた」と、胸の内を明かした。 山口の1学年下の扇原はセットプレーで見せた。前半44分、自身のFKが2点目の起点となると、後半4分のCKでは元日本代表FW大迫の今季4点目となるヘディング弾を好アシスト。「懐かしい気持ちになって、より気持ちは入った。そういう試合で、神戸の選手として貢献できたのは良かった」と、声を弾ませた。神戸で成長を遂げたベテランたちのけん引で今季初の3連勝を達成し、アウェー戦は7戦無敗(6勝1分け)。昨季王者が“定位置”に帰ってきた。(種村 亮)
報知新聞社