レッドブル育成ドライバーのリンブラッドがF3デビューウィン|F3バーレーン レース1
バーレーンでFIA F3選手権が開幕。レース1は、プレマのアービッド・リンブラッドが見事なレース展開でF3デビューウィンを飾った。 【リザルト】FIA F3開幕戦バーレーン:レース1 F1参戦を夢見て若手ドライバーがしのぎを削るF3。今季も実に30台がエントリーし、1戦目から各所で激しいバトルが繰り広げられた。 予選ではディノ・ベガノビッチ(プレマ)が最速タイムをマーク。ルーク・ブラウニング(ハイテック)が2番手につけた。 金曜日に行なわれたレース1は、予選上位12台がリバースグリッドとなるため、ポールポジションにはARTグランプリのルーキー、ローレンス・ヴァン・フーペンがついた。 快晴のバーレーン国際サーキットで19周のレースがスタートすると、好スタートを見せたのが2番グリッドのニコラ・ツォロフ。チームメイトのヴァン・フーペンを交わし、首位に躍り出た。 後方では、ベガノビッチがターン1でサンティアゴ・ラモス(トライデント)と接触。追突された格好のラモスはスピンして大きく順位を下げ、ベガノビッチは緊急ピットインでタイヤを交換したが、セーフティカー出動などはなかった。 DRSが使用可能となると、ヴァン・フーペンはファステストラップを叩き出し、ツォロフをロックオン。4周目のターン1でインに飛び込んだが、共に譲らずサイドバイサイドのバトルを展開し、ツォロフが首位を守った。 このバトルの間に少し離されていた3番手のマクスウェル・エスターソン(イェンツァー)らも追いつき、先頭集団が膨らんでいった。 チームから”スマートに戦え”と指示が飛ぶと、ヴァン・フーペンはツォロフの後ろで隙を伺うような走りにスイッチ。タイヤをマネジメントしながらラップを重ねていった。 ヴァン・フーペンが再度ツォロフに仕掛けたのは11周目。4周目のリプレイのようにサイドバイサイドのバトルが繰り返されたが、ここでもツォロフが首位をキープした。 狙いすました攻撃が不発に終わったヴァン・フーペンには、エスターソンを交わして3番手に浮上したリンブラッドら後続のマシンが襲いかかったが、なんとかヴァン・フーペンは2番手を守った。 しかし13周目のターン11でヴァン・フーペンが挙動を乱し、走行ラインが膨らんだことでリンブラッドが難なく2番手に浮上した。 ツォロフは相手がリンブラッドに変わっても巧みなディフェンスを続けたが、16周目についに首位陥落。リンブラッドが新たなレースリーダーとなった。 ヴァン・フーペンとツォロフが2位争いを繰り広げたこともあって、2.5秒のリードを築いたリンブラッドはそのまま逃げ切りトップチェッカーを受けた。2021年からレッドブルの育成ドライバーとなったリンブラッドは、F3でのデビュー戦で嬉しい優勝を飾った。 2位にはヴァン・フーペンが入り、3位はトライデントのレオナルド・フォルナローリ。レースの大半をリードしたツォロフは表彰台を守れず4位となった。
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