侍ジャパン・才木浩人が完全アウェーの中、堂々の世界デビュー
ラグザス「第3回WBSCプレミア12」1次リーグB組(16日、台湾-日本、台北D) 虎のエースが世界の舞台でベールを脱いだ。完全アウェーの台北で、一番の輝きを放ったのは才木浩人投手(26)=阪神=だった。一回から三振を奪い、雄たけびを上げた。 「すごい楽しみですね。台湾は応援もすごいですし、情熱的というか。想定はできているので、あまり気にせず、どんどんいけたら」 そう意気込んで迎えた登板だった。お互い2戦2勝で迎えた台湾戦は、勝利すればスーパーラウンド進出をぐっと引き寄せる戦いになる。大事な一戦を、プロ8年目で初の日の丸となった才木が任された。 井端監督からの期待の表れだった。指揮官は宮崎合宿中に「初めての選手の中では正直、一番期待している。十分世界で通用するピッチャー」と語っていた。球場はもちろん完全アウェー。約4万人を収容できる台北ドームはチケット完売となり、台湾ファンに埋め尽くされた。両側のベンチ上ではチアリーダーが踊り、応援歌は生演奏。さらに球場全体のスピーカーからマイクでの応援が大音量で流される。日本には存在しない、異様な空間。それでも才木は「甲子園の逆みたいなもんでしょ? そういう(球場が)盛り上がっているところを静めるのは気持ちいいと思う」と強気で持ち味を地元ファンに見せつける。 一回に森下の犠飛で先制点をプレゼントされると、立ち上がりから飛ばした。先頭には自慢の直球を6球続けて一ゴロ。2死から安打を許したが、4番をフォークで空振り三振に斬り、力強くこぶしを握り締めた。二回も先頭に出塁を許すも、見逃し三振などで走者をくぎ付けに-。付け入る隙を与えなかった。