東出昌大が語る山奥の狩猟生活「血の温かさや内臓から立ち上がる湯気は、半端なく生々しい」
約2年前に北関東の山小屋に移り住んだ俳優・東出昌大(ひがしでまさひろ)の生活は、まるで野営だ。シカやイノシシを撃ち、たき火でその肉を料理する。ガスも水道も通っていない暮らし。 【写真】愛用の猟銃を手にする東出昌大 なぜ、山奥で暮らそうと思ったのか? なぜ、狩猟を始めようと思ったのか? シカを撃つときにかわいそうだと思わないのか? 水道が通っていない家でトイレはどうしているのか? 山小屋で暮らしている今、話題の野性派俳優にあらゆる疑問を投げかけてみた! ■今の生活は心がとても潤っている! ガスも水道も通っていない、電波も届かない北関東の山小屋で、狩猟をしながら暮らす俳優・東出昌大。シカやイノシシなどを撃ち、自らさばいて調理する。彼が、ここでの生活を始めたのは、2年くらい前だったという。 東出 それまでも、狩猟などでちょこちょこ来てはいたんです。でも、知人から「空き家だから使っていいよ」と言っていただき、本格的に住み始めたのは2021年の11月頃からですね。 ――でも、ここは電気は通っているものの、ガスも水道も通っていないですよね。 東出 そうですね(笑)。だから楽しいんです。夜、小便しようと思って外に出たら目の前にシカがいて、警戒してピーと鳴いたりするのは最高の環境だと思います。 ――ちなみに"大"のほうはどこでしているんですか? 東出 ほぼ山です。 ――山? 東出 近くの杉林の地面に穴を掘ってしています。 ――水道も湧き水を引いているんですよね。 東出 そうです。だから、タダなんですよ(笑)。 ――お風呂は? 東出 山を下ったところにある温泉に入っています。まきで沸かすお風呂を造ろうと思っているんですが、まだできていないので......。 ――携帯電話の電波も入らないですよね。 東出 入らないです。だから、メールなどをいただいても返せないときがあります。でも、逆に言うとそういう束縛から解放もされるんです。すると「鳥がかわいいな」とか「星がキレイだな」とか感じたり、火をジーッと見て考え事をするとか、そういう時間が増えます。 ――今の時期だと夜は長いと思いますが、何をしているんですか? 東出 本を読んだり、酒を飲んだりしていますね。僕はこういう住環境でも十分幸せなんです。ガスや水道が通っていなくても生活水準を落としているとは思わない。都会のワンルームの部屋は清潔かもしれないけれど、そこに友達を呼んでドンチャン騒ぎはできませんよね。でも、ここならできる。叱られるのはシカくらいですよ。