【詳報】「千葉を発展させたい」京成とイオンが資本業務提携 ヨーカドー津田沼店跡をライブ会場や映画館備える若者向け施設へ 小売、金融など沿線エリアで幅広く連携
京成電鉄(市川市)とイオン(千葉市美浜区)は31日、資本業務提携を締結したと発表した。提携の第1弾の取り組みとして、新京成線新津田沼駅に隣接し、9月末に閉店したイトーヨーカドー津田沼店(習志野市)跡地ビルを京成グループが改修した上で、イオングループがイオンとして運営する。同駅北側の「イオンモール津田沼」とはターゲット層を変えながらも、一体的な運営で魅力ある街づくりに貢献していきたい狙い。両社は「千葉に本社を置く企業として、地元をより発展させていきたい」としている。 京成電鉄とイオンによると、互いに持つノウハウを掛け合わせることで地域の活性化に貢献できると考え資本業務提携を締結した。来年12月末までに相互出資を完了する予定で、イオンが京成に第三者割当で150億円分に当たる0・46%を割り当て、その後、京成電鉄の発行済み株式150億円分を取得する。 イトーヨーカドー津田沼店の跡地ビル「津田沼12番外ビル」(地上8階、地下1階)は現在、京成グループの新京成電鉄が保有。京成グループが内部などを改修した後に、イオンが入居し、付近のイオンモール津田沼とともにイオンリテール(千葉市美浜区)が一体的に運営するとしている。 イオンによると、新たな施設は10代~20代の若者をターゲットとした施設とし、イオンモール津田沼と差別化を図る。食品や日用品の販売のほか、レストランやライブ会場としても使えるイベントホール、映画館なども設置する予定。イオンモール津田沼は従来通り、ファミリー層向けの施設として運営する。 改修や新施設開業の具体的な日程は未定だが、京成電鉄の担当者は「できるだけ早期に改修工事や入居が行えれば」としている。 両社はこのほか提携に基づいて、小売業や交通事業、金融事業などでも順次、連携を行う。両社の担当者は「京成電鉄沿線エリアを中心に、千葉のお客さまの暮らしをより豊かにできれば」と話している。