国際石油市況の軟化の裏に中国の「EVシフト」 世界最大の自動車市場で新車の半分がEV・PHVに
■大型トラックも天然ガス車に 今後、自動車の保有台数に占めるEV・PHVの比率がさらに高まるにつれて、中国のガソリン需要はピークを打ち、減少に転じていく。 中国の国有エネルギー大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)のシンクタンクである中国石油経済技術研究院は、中国の石油需要が2030年より前にピークを迎えると予想する。中でも(ガソリンや軽油などの)精製石油製品の需要は、EV・PHVの普及や大型トラック用燃料の軽油から天然ガスへの切り替えが加速することで、2025年までに頭打ちになる可能性があるという。
4~6月期の中国の石油需要が予想を下回った背景について、アメリカの金融サービス大手のS&Pグローバルは、最新の調査レポートで次のように分析した。 「中国経済の減速、建設業および製造業の需要低迷、異常気象の頻発などさまざまな要因がある。それらとともに、乗用車のガソリン車からEV・PHVへの置き換え、大型トラックのディーゼル車から天然ガス車への置き換えが大きく影響したのは明らかだ」 (財新記者:王晶)
※原文の配信は9月23日
財新 Biz&Tech