市川團子「何よりうれしい」祖父・猿翁さんが演じた役に喜び 「天守物語」で姫川図書之助をつとめる
歌舞伎俳優の市川團子(20)がこのほど、都内で歌舞伎座「十二月大歌舞伎」(12月3日初日)の取材会に登場した。團子は第3部の「天守物語」で姫川図書之助を初役でつとめる。 「天守物語」は白鷺城(姫路城)の天守閣にまつわる伝説をもとにした、美しい異形の世界の者とこの世の人間との夢幻の物語。天守閣の最上階に住む天守夫人・富姫は、演出も担当する坂東玉三郎が本興行では10年ぶりにつとめる。團子は「これまでは澤瀉屋のお芝居に出させてもらうことが多かったが、違う家の方との舞台で、自分がどう食らいついていけるか。学んでいきたい」と意気込んだ。 図書之助は、過去に祖父の市川猿翁さんが演じた役でもある。「祖父と同じ役をさせてもらうのは何よりうれしいこと。どういうことを考えていたのかなど、台本との解釈に向き合って頑張っていきたい」と話した。 今年はスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」で主人公を熱演。2月の東京を皮切りに名古屋、大阪、福岡と5カ月で4都市をまわるロングラン公演を経て「変わったと思うのは、台本への読み方。初歩の初歩ですが、それをいかしてやっていきたい」と語った。