【柏の決勝ゴールの裏側で。浦和はなぜあの時間帯に失点を喫したのか(1)】たとえ攻撃的なスタイルであろうとも……自陣が数的不利になる状況で前線に求められること
柏レイソルの決勝点となった木下康介による後半27分のゴールは、浦和からすると、やられるべくしてやられた失点だった。0-0のまま迎えた後半15分に浦和のペア=マティアス・ヘグモ監督は中島翔哉と大久保智明を同時投入し、4ー3ー3から4ー2ー3ー1に変更した。 ■【動画】浦和はなぜあの時間帯に失点を喫したのか…もう一度振り返る「柏レイソルの得点場面」■ そこまで浦和の攻撃がビルドアップからなかなか機能せず、チャンスの数でもホームの柏に上回られている状況で、ヘグモ監督の決断は妥当かもしれない。しかし、実際に4連戦の4試合目で終盤に差しかかるところ、攻撃のギアを入れるということは守備のリスクを強めることになる。そうした状況を柏が狙わない手はない。 失点の時間帯は浦和の攻撃がオフサイドになり、柏側の攻撃からスタートした。4ー4ー2でプレッシャーをかけてくる浦和に対して、柏はセンターバックの犬飼智也を起点に、ボランチの白井永地が右側に流れて、右サイドバックの川口尚紀、右サイドハーフで途中投入された島村拓弥、さらにFWから10番のマテウス・サヴィオがワイドに流れてきた。 つまり柏は右サイドで4枚が菱形のような形で絡み、それを浦和は左ウイングの松尾佑介と左サイドバックの渡邊凌磨、そしてスタートのアンカーから左ボランチのようなポジションになっていたサミュエル・グスタフソンがワイドに流れて対応に来たが、局面で数的不利に。そこに左センターバックのマリウス・ホイブラーテンもヘルプに行きかけたが、持ち場の中央を離れすぎることはできず、ステイして見送る形に。
■「攻撃的にプレーしたいんですけれど」
結果的に柏は白井、川口、島村、白井とテンポよくボールを繋いで、そこからマテウス・サヴィオが右外を破ってマイナスクロスに持ち込む。そこから右足で上げた低いクロスに途中出場のFW木下が右足ボレーで合わせる形だったが、ファーから鋭く入り込む木下に対して、右サイドバックの石原広教がインの佐藤瑶大に受け渡すような形になり、佐藤も咄嗟の状況で木下に厳しく付けず、手前でシュートを許してしまった。 浦和の左サイドの守備に関しては左ウイングの松尾が下がって自分の守備に参加するべきだったか、マリウスがサイドにスライドすることで、マテウス・サヴィオを封じに行くべきだったかなど、議論の余地がある。柏は同サイドに人数をかけたが、右サイドバックの川口は起点のパスを出した後に、後ろでステイしていたからだ。 「自分たちが行けるタイミングで前に行くというのが1つあったので。得点シーンもそうですけど、いいタイミングで前から嵌められた時は逆に、自分たちがいい距離感で攻撃できるので。そういうところがうまく行った」 そう語る川口だが、もし松尾が下がって守備に参加していたら、後ろにステイする必要性がなくなるので、同時に攻め上がっていたかもしれない。それでも自陣が数的不利になる状況であれば、ウイングの選手でもダッシュで戻り止め切りに行くという選択もある。ヘグモ監督は松尾に疲れが出ていたことを認めつつも「もちろん我々は攻撃的にプレーしたいんですけれど、守備のところでのバランスというのは必要だと思います」と振り返っている。 松尾だけではないが、攻撃的なスタイルを掲げていようと、本当に厳しい局面ではアタッカーの選手でも後ろの守備を助けるという意識は現在の浦和にやや欠けているようにも見える。 (取材・文/河治良幸) (後編へ続く)
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